JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルの水事情

エクアドルの水事情・・その14

キト市は面積が広く、4000mを越える山があり、谷があり、起伏に富んでいます。浄水場は大小あります。

水圧の高い地区は7Mpaを越え、10Mpaくらいあります。

こうも水圧が高いと、ウォーターハンマーで、蛇口や湯沸し等を止める度にゴウ音と共に配管が震えます。

通常の水道機器の作動圧は3~7Mpaです.

高水圧は水道機器の寿命を縮めます。毎回止水のたびに大きく管が震えるので、やがては接続部からの漏水も・・・

もし漏水しだしたら高水圧ですので漏水量は多くなります。

これは水道本管も同じで、高すぎる水圧は漏水の元です。朝夕、水道を使う時は水圧が低くなり十分な水量が確保できず、夜は高水圧・・の地区もあります。

高水圧には家庭内給水は減圧弁、受水槽を設ける等で対策できます。

が、受水槽は受水槽で問題を抱えてます。

低水圧の場合は1Mpaない場合があり、直圧による水道使用は出来ませんので、多くの場合、受水槽を設置しています。

受水槽は簡易なポリタンク形式のものから半地下、地下式のものもあります。

昭和50年に日本では半地下、地下式の受水槽は禁止になっています。

汚染地下水や雨水の混入があった為です。法的には受水槽の大きさによりますが、定期検査と年に一回は清掃、水質検査も義務付けられています

キトでは、どう見ても清掃できないような高所に設けられた受水槽。3人しか住んでいないのに大きな受水槽があったり、蓋が腐り不衛生な状態であったり、ガレージの下にあり、雨水等が入りやすい形状であったり、します。

また受水槽の配管が間違っている場合もあります。

常時新鮮な水道水が入り、タンク内の水が入替る配管になっておらず、受水槽は断水時にだけ使用する水カメの状態になる配管をしている場合があります。

断水があるまで受水槽の水は使わないので、タンク内の水は何日前のか判りません。

もし断水すると、本管水圧が元々無いのに更に下がり、高所にあるこの受水槽の貯めた水が本管に逆流する可能性もあります。

水道水は塩素が蒸発していくため、正味期限は3日ほどです。見た目はキレイでも飲むのには適さない場合もあります。ですので、水がめ状態になる配管や、住んでいる人数以上の大きすぎる受水槽は良くありません。

しかし、キト中心部は、あまり無いのですが郊外や地方に行くと、断水が3日以上って場合もありますので・・・受水槽が大きすぎる!とも言えません。

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