JICA海外協力隊の世界日記

今日はキルギス日和

座位保持装置のプレゼント

先日、ブグエネから村の障がいのある子どもの家に座位保持装置(椅子)をプレゼントしました。

きっかけは私の任地の近くの街で理学療法士として活動している、中川隊員が私のホームステイ先に遊びに来てくれたことに始まります。

彼女はカラコルという街で、身体障がいのある子どもたちが通う施設で活動しています。彼女が私のホームステイ先に遊びに来た日、家族との夕食時、彼女の活動内容の話から、「タスマ村にも身体障がいを持っている子どもがいるのよ。」という話に。

中川隊員は活動の一環として地域の障がいのある子どもの家への訪問も始めており、「これもなにかのご縁だから。」ということで、その子どもの家を訪問させてもらうことに。

そのお宅は、おじいちゃん、おばあちゃん、お母さん、お父さん、子ども4人の8人暮らし。4人の子どものうち3人に身体障がいがあります。3人とも自立での歩行が困難なよう。

その日の訪問は、子どもたちと遊び、チャイを飲んで、お母さんとお話しして終わりとなりました。

家の中に水道もトイレもお風呂もない村での暮らしで、障がいのある3人の子どもを育てていくのはとても大変とのことでした。

お母さんと中学生の障がいのない娘が協力して、子どもたちの面倒をみているののが印象的でした。

その話をブグエネでしたところ、メンバーより「私たちもなにか助けることができないか。」という話になりました。

そこでブグエネの女性たち、中川隊員、その家のお母さんと話をし、子どもにあった特別な椅子、座位保持装置をブグエネの貯金からお金を出してプレゼントすることに。

座位保持装置はキルギスの理学療法士、作業療法士の協力隊員が中心となって普及を進めているものです。

障がい者用の用具が不足しているキルギス。そのような状況のなかでキルギスにある材料を使って、キルギスの家具職人が座位保持装置を作っています。

通常の椅子ではうまく座れない子も、この特別な椅子に座ることによって、手を使っておもちゃで遊んだり、作業したり、良い姿勢で楽に食事をとることができます。また、母親にとっても子どもを抱えている時間が減り、手を空けることができます。

今回は三女アルケに座位保持装置をプレゼントしました。

事前にサイズを測り、食卓の机にあったサイズに。これで家族と一緒に座りながら食事をとることができます。

子どもたちもお母さんもおばあちゃんも、喜んでくれました。

ブグエネではこの他にも、祝日に村の長老者にブグエネ石鹸を無償で配布したり、保育園に石鹸を提供するなどの活動をしています。

タスマ村という地域に根差したグループであるブグエネ。

設立当初は村役場や学校などから金銭的、物理的に支援を受けてここまで成長してきました。

そしてこれからもタスマ村のコミュニティに根ざして活動をしていきます。

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