JICA海外協力隊の世界日記

南米サッカーコーチの滞在日記

ボリビアにきて感じたこと...短期ボランティアの声②

こんにちは。
2018年度1次隊、ボリビア派遣(職種:サッカー)の遠藤です。

第8回目となる世界日記は、前回に引き続き短期ボランティアの現地からの声を紹介します。
前回の記事はこちら↓↓
ボリビアにきて感じたこと・驚いたこと...短期ボランティアの声①

現在5人の短期ボランティアがきてくれていますが、5人いたら感じ方が違うのも当然ですよね。
それぞれの人がここボリビアでなにを感じて、どう思っているのか。
そういったことをご紹介していきます。

では以下より短期ボランティアの日記です。
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こんにちは!
2018年度短期ボリビア派遣、職種サッカーの岡田 樹(おかだ たつき)です。
ボリビア(コチャバンバ)での活動内容としては、遠藤さんが活動しているサッカーチームFUTVALLEの指導やコチャバンバ市内の小中学校の体育の授業などを行いながら、ホームステイなども経験させていただきました。

今回は自分がボリビアに来て感じたことをいくつか書かせていただきます。
まずボリビアに来て感じたのは思っていたよりもずっと発展していて想像していた発展途上国のボリビアとは違いました。
食べ物も日本と比べると種類は少ないかもしれませんが、美味しいものも多くとても住みやすいように思いました。
しかし、自分達が短期隊員だからいい思いをしているという面もあると思います。
ただ、そこも含めて良い経験をさせてもらっていると思います。

一方で発展途上国だなと感じる部分もあります。
例えばホームステイ先の家族はとても裕福で家も信じられないくらい大きくて、人柄も温かく良い家族でした。
そういう家族もいれば、ボリビアでは物乞いをしている人をどこに行っても目にします。
日本では年金や生活保護などの社会保障がしっかりしているためホームレスや物乞いをしている人を目にすることはそこまで多くありません。
こういった貧富の差の大きさは発展途上国にある問題の1つなのだと感じました。

ボリビアの人は日本と比べると緩いけど温かい人間性の人が多いと個人的には感じました。
人間性は人それぞれですが、日本人よりも時間やルールにはルーズです。
例えばタクシーに平気で7、8人乗り込んだり、ノーヘルのバイクや時間が曖昧であったりすることは日本ではあり得ません。
こういった面はルーズなんだなと思います。
しかし、家族への愛や自分達のような見知らぬ外国人にも優しくしてくれる人が多いように思いました。
これはどちらが良いとか悪いといった話ではなく、国民性なのかなと思います。

言語の面ではやはり難しく思います。
しかし、スペイン語が話せればもっと便利だし、楽しいと思います。
日本では学校などで言語は大事と言われるし、自分でも頭の中ではわかっていても勉強は面倒だと思ってしまうこともありますし、勉強をしてもなかなか身についているのか分かりません。
こうやって現地に来て言語の大切さを肌で感じることができましたし、何よりも話してみたいという気持ちが出ました。
まだ長期隊員の遠藤さんと工藤さんに頼りきりですが、少しずつ自分で喋ることができたらもっといい活動になるだろうなと思います。

次にボリビアでの体育の授業やFUTVALLEで感じたことを書きたいと思います。
FUTVALLEでの練習や試合を観て率直にレベルは低いと感じました。
特に低いと感じたのは考える力と聴く力です。
日本ではサッカー面だけでなく教育面でもよく言われる言葉です。
日本では子供の時から考えたりしながら上手くいくことで楽しいと感じることも多いため、自分達が持っている練習メニューもそういった要素のある練習メニューが多いです。
考えていないから切り替えがないし、周りも見えていないように思います。

また、聴く力の面で、これは自分達の伝え方が良くなかったり言語の問題もありますが、練習メニューが伝わらないことやコツなどを言っても聞いていなくて伝わらないことが日本より多いように思います。
学校訪問では日本の学校と同じように規律を持ってやっている部分もありますが、自由に過ごしている時間が日本より多いようにも思いました。
FUTVALLEも学校も盛り上がるところは楽しくやれていてよかったように思います。

最後に自分の指導面の反省をしたいと思います。
今回のボリビアでの指導の反省は大きく分けて3つあります。
まず1つ目は言語の問題です。
伝える時に言語がわからないため1回1回止めて通訳してもらわなければなりません。
日本では止めずに個別に指導していた場面でも、止めて全体に向けて話をするためどうしても日本で指導する時よりも時間がかかってしまいます。
仕方ない部分もありますがもっと工夫の仕方がないか模索し、言語ももっと勉強する必要を感じます。

2つ目は言いたいことを順序立てて話すことです。
これは日本にいる時も思うことですが、日本語の通じないボリビアにきてより強く感じます。
練習メニューもそうですが、プレーのコツや意識して欲しいことを何を・いつ・なぜ意識して欲しいのか1つずつ順序立てて指導する必要があると感じます。

3つ目は練習メニューのレベルや組み立ての部分です。
練習のレベルとしてどれくらいのものが自分たちに求められているのか。
また、選手のレベルがどれくらいなのか。
特にFUTVALLEは幅広い年代の選手がいたので、練習が終わった後にいつもあの練習メニューで大丈夫だったのか考えてしまいます。
正解はないようにも思いますが、自分たちに求められているものをできるだけやりたいと思います。

こうして充実した活動ができるのも何かの縁があって、2度とできないかもしれない貴重な経験だと思います。
1日1日を大切に活動を楽しみながら充実したものにしていきたいと思います!
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以上が短期ボランティアの日記です。
ボリビアにきて感じたいい部分・気になった部分を率直に述べてくれました。
ここボリビアのサッカーのレベルがまだまだ低いというのも、ぼく自身ずっと感じ続けていることです。
そこを改善していくために、日々試行錯誤の繰り返しですね。

1日で全てが良くなったりサッカーの技術が上達するなんてことはありません。
とにかく小さなことをコツコツと積み上げていくだけ。
その積み重ねが最終的に大きな成長につながっていくと信じてやったいくだけです。

短期ボランティアがぶつかる壁と長期ボランティアがぶつかる壁は、少し違ったものもあるので、そこの違いも面白いですね。
やっぱりこうして短期ボランティアが現地で感じたことを書いてもらうのはいいことだなと思います。
彼らの現地からの声は、引き続きご紹介していきます。

それでは今回はこの辺で。
Chao!!

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