JICA海外協力隊の世界日記

赤道直下滞在記

貿易セミナー

3月2日にグアヤキル市役所セミナールームにてJICAとProEcuadorの共催で日本向け貿易促進ワークショップがあり、そこでプレゼンテーションの機会を頂きました。

JICA専門家としてJETROより派遣された清水専門家やProEcuadorの担当官による講演があり、日本向け輸出に関心のあるエクアドル企業から約50名ほどの参加がありました。

講演では花卉(エクアドルは世界7位の切り花産地です)やドライフルーツ、カカオ(世界4位の生産地です)の市場や日本の輸入制度・輸入時の課題が主に話されました。

エクアドルの日本向け輸出はバナナ、花卉、冷凍ブロッコリー、魚粉、カカオ豆、木材、冷凍エビといった1次産品が中心です。質疑応答では具体的な輸出入の手続きや、より付加価値を高めた加工食品の輸出に関するものが多く、参加者の関心の高さが分かりました。

私はカカオ豆の輸出について発表しました。質疑では、より加工度を上げた製品での輸出の可能性についての質問を受けました。このときに、会場まで利用したタクシーの運転手の方が「この国は原料となるものはたくさんあるが、製品にできない。それを何とかしないといけない。」と言われていたのを思い出しました。

付加価値を上げた製品の製造には、原料の加工技術だけではなく製造機械や検査機器とそのメンテナンス、あるいは包装材料といった間接的な産業の発達も不可欠ですが、エクアドルではまだ検査機器の入手ですら一苦労するのが現状で、ネット注文でほとんどのものが入手できる日本とは大きな違いがあります。

しかし、エクアドルには他の国には無い原料を持っているという強みがあります。また、農産物では有機栽培に多くの方が関心を持ち取り組んでいます。私の活動の中で、これらの強みを生かした商品の開発を通じて一層の産業振興につなげたいと思ったセミナーでした。

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