JICA海外協力隊の世界日記

赤道直下滞在記

避難所からの卒業

マナビ県カルセタ市の地震災害からの復興についてのご報告です。4月16日のエクアドル地震の後、私の任地カルセタの避難所では、一時は250人の方がテントでの生活をしていました。震災から3ヵ月以上経過して退所する方も増え、残っている方もわずかとなりました。

このカルセタの避難所にて、プラン・インターナショナル(NGO)と市役所主催の震災復興イベントが開催され、エクアドルのJICAボランティア5名も参加しました。まだ避難所生活をされている方と既に退所された方も参加したイベントでした。会場では、避難時の生活の様子やNGOの活動紹介、日本の紹介とともに、JICAボランティアによるアクティビティも行われました。

避難所では窮屈なテントでの生活となるため体の節々が痛むなどの症状を訴える方も多かったようです。そのため、医療系ボランティアにより、ヨガによるストレッチとリラックスのための呼吸法の講習を行いました。慣れない動きで戸惑う方もいらっしゃいましたが、楽しみながら体験していただけました。(上の写真はヨガ講習の様子)

また、子供向けのアクティビティとして、凧づくりも行われました。ボランティアの指導のもと、大きな子供と小さな子供がグループを作り、助け合いながら凧を作りました。暑いテントの中でしたが、みんな笑いながら凧づくりをしていました。当日は、ほぼ無風だったため、残念ながら凧を高く揚げることはできませんでしたが、子供たちは凧を持って避難所の中を走り回っていました。(上の写真は凧作りの様子)

また、避難所の方が子供たちと一緒に作った熱気球も上げられました。熱気球は紙で作った袋状のもので、全部で3つあり、最後の気球には復興へのメッセージが書かれていました。気球の下部にある、燃料を浸みこませた綿に火をつけると、気球はみるみる膨らんで空高く舞い上がり、長い時間避難所の上空に留まっていました。(上の写真は2つ目の気球が上がる様子)

この避難所はその役目を終え、もうすぐ閉鎖になると聞いています。避難所を卒業した一人の男の子は、私たちが以前プレゼントしたボールペンのことを覚えてくれており、一生懸命勉強しているとのことでした。彼らの手でこの国はもっと良くなるだろうと思ったイベントでもありました。

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