JICA海外協力隊の世界日記

黒海中継 by チーム・ギレスン

ギレスン島

チーム・ギレスン SV 丹羽です。

ギレスン市の黒海に面する場所から1.6K程沖合に、面積が4万㎡程の

ギレスン島(Giresun Adası、別名Amazon Adası)があります。

そもそも、黒海には島が極端に少なく、住居・神殿跡のある稀な島です。

適度に高湿度の気候も影響し、島には71種もの固有種や外来種の草木が

確認されています。

黒海沿岸は紀元前6世紀頃からのギリシアの植民地だったこともあり、

この島は、地元ではアマゾネス伝説が有名な様子です。

曰く、当時は女性の戦士だけが住み、例えば、トロイア戦争ではトロイア

の為にギリシアと戦ったとか。 島が出来た経緯に関し、ゼウスの口から出てきたという説もあるようです。

近くの山の頂には、口の形の岩があり、そのへこんだ部分が場所を移して島になったとか。 

いや、あの形は、本当に素晴らしい景色なので唖然とし、単に微笑んで口を空いているのだという人もいます。

紀元1世紀のローマ時代には交易の為、海賊の防御に利用され、5~6世紀のビザンチン中期には修道院が建てられました。

オスマン帝国時代の15世紀まで人が暮らしていた様子です。

島の神殿跡地には、ハムザ石(Hamza Taşı)と呼ばれる直径4mの

黒い円形の石があり、不妊治療や健康の願いをささげる神聖なものです。

紀元前20世紀の古代アナトリアの時代の女神キベレ(Kybele)の象徴と

されています。この台座のある石は囲炉裏に似ており、家や家庭の

象徴とされ、豊饒さを現すとの事です。この石を起点とする島巡りは、

毎年5月に開催されるギレスンのお祭(Aksu Festival)のメインイベントの

一つです。

いずれにせよ、遥かなる古代を連想しつつ、素敵な景色を眺める事、

季節の良い時期には素晴らしいと思います。海も島も高原もフンドック

(ヘーゼルナッツ)も伝説もあるギレスンに、皆様、一度お越しになること、如何でしょうか? ちなみにギレスン市の中心地の一角に、アマゾンという飲み屋があり、不肖がお世話になっております。 

実は、一方、白状しますが、私は、まだギレスン島に行ったことが

ありません。

夏季には確実に船が出るので、今年はと思っています。

チーム・ギレスン 丹羽世之樹

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