JICA海外協力隊の世界日記

黒海中継 by チーム・ギレスン

トルコで煮干し作り

黒海沿岸の冬の味覚は、豊かな海産物です。カツオ、アジ、タラ、スズキなど、なじみのある魚が店頭に並びます。

その中で最も人気が高いのがカタクチイワシです。トルコ語では、ハムシと言います。日本人にも覚えやすい名前ですね。ハムシは、夏は収穫をしません。9月中旬に収穫が解禁されますが、すぐには多量に店頭には並びません。イスタンブールが面しているマルマラ海から回遊してくるからです。  

海峡を伝い、冷たい黒海に入ると、脂がのって、人々を歓喜させる最高の味になります。最盛期には、1kg(約100匹)あたり、100円程度まで価格が下がります。まさに庶民のご馳走です。

カタクチイワシといえば、煮干しの材料です。「これは、作るしかない。」そう決心したものの、ふと考えました。

なぜ、トルコには魚の干物が無いのか?トルコは、ドライフルーツや乾燥野菜がとても豊富な国です。一年中、生の果物や野菜が買えるようになっても、これらは生活に根付いています。内陸部の乾燥気候は、これらの加工に最適です。

しかし、黒海沿岸のギレスンの冬は、冷たくでじめじめした気候。木枯らしは吹きません。加えて、夜間は集中暖房のために石炭を燃やすので、街じゅう煙が蔓延。さらに多くのトルコ人は魚臭さが嫌い。だから油で揚げて食べる。これでは、煮干しは作らない。しかし、私は、工夫をして挑戦しました。新鮮なイワシを鍋で10分間して煮た後、、、

穀物調整用の篩いに載せてバルコニーで干しました。水分を早めに切るためにペーパータオルを敷きました。

夜間は、煙を被らないように上からタオルを被せました。

そして、時折、試食をしながら、4日間が過ぎると、みごとな煮干しが出来上がり。 めでたし!めでたし!        

チームギレスン 里見洋司

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