JICA海外協力隊の世界日記

微笑みの国から

クメール正月

4月14日からクメール正月が始まりました。私たち夫婦は友人家族と一緒にお寺にお参りに出かけました。車で30分かかるプノンペン郊外のお寺に行きました。このお寺は、フンセン首相夫妻や王族が新年のお参りに来るそうです。敷地の広い大きなお寺です。大きな本堂に入る前に、新しい100リエル札、500リエル札に交換します。参拝客を見つけては子供が近づき、新札と交換しないかと誘いかけます。本堂に入る階段下でも子供たちが座り込み、参拝客の靴を預かる小遣い稼ぎ稼ぎをしていました。

本堂に入ると、正面にオレンジ色の衣を着た恰幅の良い僧侶が5人座って、参拝客の挨拶と寄進の食べ物を受け取っています。僧侶たちは、受け取るたびにお経を唱えてそれに応えます。私たちも寄進の品物と朝早く作った料理を手渡します。広い堂内は、参拝客でいっぱいです。次に持参した炊いたご飯を銀色のアルミ食器に入れ、長方形の長いテーブルに並べられたいくつもの銀食器の中に大きなスプーンで1杯ずつ分け入れます。同時に100リエル札をお皿の上に置いていきます。次に、本堂奥に置かれた何体もある仏像に強い香りのする小さな白い花束を座像の手の上に置き、お線香の束を両手に持ち、額の上までささげ、拝みます。次に、持参したお米をお皿に盛り、堂内の片隅に設置されたいくつかの祭壇にお参りしながら、お米を落としていきます。この時も、お金をそれぞれある賽銭箱に入れます。本堂廊下に設置された祭壇にお線香をあげ、最後に本堂内にあるお釈迦様の立像に水をかけ、自分の頭にも水をかけて、お終いです。何十人もいる僧侶たちが寄進され食べ物を食べている横を通り、外に出ます。これでお終いかと思っていましたが、外にも祭壇が設置されていました。今度は、お盆に荒砂を載せ、5か所の祭壇に少しずつ砂を落としていきます。ここにも賽銭箱があるので、手持ちの新札を入れていきます。

これですべての参拝が終わりました。1時間かかりました。外は、太陽の光が強く照り付け、すぐに汗ばんできます。

お腹が空いてきました。お寺を出て、休憩所を探します。レストランですが、場所だけを借りることが出来ます。池の周りに建てられた藁ぶきの小屋は、風通しがよく、涼しい風にあたると、汗がすっと引きます。手料理の数々を味わい、お腹がいっぱいになったところで、帰路に着きました。カンボジア人でしか味わえないお寺の参拝が体験でき、充足感で一杯でした。

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