JICA海外協力隊の世界日記

私,ジブチほっとけんし!!

ジブチの宗教【イスラム教のラマダン&イード】

イード ワナグサン!! (ソマリ語) 

イード コルヤムアム‼(アッファール語) 

イード ムバラク‼ (アラビア語) 

 こんにちは。JICAボランティアのはばのです。

 ジブチは,国民の約94%がイスラム教徒という国です。6月15日にイスラム教のラマダン(断食月)が明け,イードと呼ばれるラマダン明けをお祝いするお祭りが二日間ありました。日本でいう,お正月に似た雰囲気があります。冒頭の言葉は,イードの時の挨拶で、ここ最近街中でこの挨拶が交わされていました。今回はこのイードについて紹介したいと思います。

 ちょっとその前にラマダン(断食)の様子についてもご紹介します。

 ジブチの人々は,5月中旬より日の出から日没まで飲食を断つラマダン(断食)を30日間行ってきました。このラマダンは,貧しくて食べるものが無い人々のことを考えたり,その気持ちを知ることを目的にされていると言われています。飲食以外に,たばこも吸えなくなります。ラマダンに入ると,普段バカバカとたばこを吸っている同僚たちが一切たばこを吸わなくなり,コーラン(イスラム教の聖典)を熱心に読んでいる姿をよく見かけました。同僚の中には,映画や音楽などの娯楽さえ断つ人もおり,そこまでやることに驚きました( ゚Д゚)。日中40℃を超える暑さの中,ラマダンをしているジブチ人を私はとても尊敬しています。私には到底真似出来るものではなく,とりあえず1日だけやってみましたが…この厳しい暑さの中,水さえ飲めないというのはなかなかきつかったです。周りのジブチ人たちは,私がラマダンを一日やっただけで喜んでくれたり,ラマダンはしなくて良いと心配してくれたり,自分は食べられないのにわざわざ昼食を持って来てくれたり,相変わらずの優しさでした!!

 さて,続いてイードについてです。今年は6月15・16日がイードといわれるお祭りの日でした。イードの前には,みんな浮足立ったような雰囲気が街中に漂います。ジブチではイードの時,全身を新しいもので身に着ける習慣があり,服,サンダル,帽子など家族全員分を新調します。街の市場で買う人もいれば首都まで買いに行く人たちもいるくらい,たくさんの服を買い込みます。恐らくジブチ人たちにとって,一年のうちで一番お金を使う時ではないかと思います。

 イード初日の朝は,モスクでの礼拝ではなく,一か所に街中の人々が集まりお祈りを行います。これは各村単位で行われているみたいです。みんな新しい服を身にまとってやってきます。男性たちが前で,その後ろに女性たちが集まり一斉にお祈りが始まります。最初の写真はその様子です。女性たちのブブ(着ている服の名称)やシャーレ(髪を覆う布)がとても鮮やかで,日本では絶対見られない光景ではないでしょうか。

 お祈りが終わった後は,まず男性が帰りはじめ、その後女性が帰るというのも決まっているみたいです。みんな家に帰る前に,親戚や友人の家により,挨拶を交わしイードを祝います。これも,日本の新年のあいさつに似てますね。一通りの挨拶が済んだら,家に帰り,家族や友人を呼んでみんなでご飯を食べます。この食事会の準備のため,お母さんたちは集団礼拝には行かず,掃除や食事の準備にと大忙しのようです。ご飯が出来上がるまでの間,子どもたちは新しい服を来て,新しいおもちゃを持って,バスに乗り込み,イードの歌を歌いながら街中を走り抜けます。この時期は,子どもたちみんな新しいおもちゃを嬉しそうに持って,はしゃいでいます♪私が見た感じビービー弾の銃や光る剣が人気なおもちゃでした!

 お食事会が終わると,あとはゆっくり家で過ごすという,これまた日本の寝正月のような感じになります(笑)。イベントや娯楽が少ないジブチで,このように街中がお祝いモードに包まれ,みんなピカピカの格好で出歩き,楽しそうに挨拶を交わす姿はなんとも平和で,人と人とが近い関係を築いているところならではだと感じました。

 私もブブ・シャーレ・サンダルを買うため市場に向かい,友人にブブを選んでもらいました。市場は人でごった返しており,日本の年末セールに似た雰囲気でした!その後,みんなで新調した服を着て記念撮影をしました♪

 ではでは,今回はこの辺で。

幅野由樹子

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