人類みなアミーゴダイアリー in BRASIL(廣瀬隊員は帰国しました)

RSS

廣瀬 拓哉
大阪府

タイプ/職種
日系社会青年ボランティア
野球
派遣国
中南米
ブラジル サンパウロ州 インダイアツーバ市
一言メッセージ
人が温かい大阪から,これまた人情に厚いブラジルへ! 『将来に活きるTEAMをつくる』をモットーに,野球の指導を通し,国と国・人と人が繋がる活動を目指します。

 

【旅を終えて】~日本遠征23~ さわやかNo,72

2019.07.15

TEAM 人 出会い 教育 文化 日本遠征 活動 生活 繋がり

日本遠征を終え,ブラジルに帰ってきて3ヶ月となります。今でも,あの10日間は夢だったのではないかと,写真を見返しながら毎日を過ごしています。
今回の遠征では,“ブラジルの子どもたちをはじめ,
日本の子どもや学生の皆さんに,交流を通して,将来への何かしらのきっかけを見つける機会を提供すること”を目標にして,ここまで作ってきました。


野球の面では,枚方リトルとの,同年代の小学生との交流から,蹉中学校での中学生との交流,関西学院高等部での高校生との交流,近畿大学・関西外国語大学での大学生との交流,そして履正社スポーツ専門学校での女子選手との交流と,日本の野球の中でも,様々な種類のカテゴリーのチーム・選手の皆さんと関わらせていただけるようなプランニングをしました。

また,野球以外の面では,私の教え子にあたる現在大学生・高校生となった学生生徒に, バーベキューを企画するところから,当日の進行までをお願いし,関わっていただきました。さらに,ラチーノ学院を訪問し,日本に住むブラジル人の生徒の皆さんとの交流もさせていただきました。この10日間でたくさんの学生・生徒の皆さんとお友だちになれたのではないかなと思います。


私がプランニングの中で,“たくさんの人と繋げること”にこだわったのは,その繋がりが今後の人生を必ず豊かにすると思ったから。ブラジルの子どもたちにとって,日本での10日間を体験するということは,それだけでも十分な人生の宝物になったことだと思います。しかし,それに加えて「あのバーベキューではあの人とたくさん話すことができた」「履正社ではあの選手がぼくに色んなことを教えてくれた」「ラチーノ学院であの子と友だちになれた」等,関わってくれた人との思い出は,その場所で起こった出来事をより彩り豊かにしてくれると思うのです。

“どこに行くかではなく,誰と行くか” これは私が旅行に行った時に大切にしている感覚なのですが,結局場所の思い出は二の次。そこで,一緒に行った人とどんな思い出を作ることができたか。その部分の方が,後々素敵な思い出として心に残るものです。

ブラジルに帰ってきて,たくさんの保護者やチームの関係者にこう声をかけられました。「ブラジル代表チームで日本に行くよりもよっぽど価値があったね!」。毎年,ブラジルから選抜チームを作り,日本の大会に参加する機会がブラジルにはあります。もちろん,国の代表として世界大会に参加できるので,その名誉はとても大きなものです。皆さんそれと比較して,そう声をかけてくれるのですが,なぜこのチームで行ったこの遠征の方がブラジル代表という名誉を抱えた遠征よりも価値があるのか。

それは,その大会のために作られた即席のチームではなく,1年間という年月を共に過ごし,共に切磋琢磨してきた仲間との遠征だから。また,私を通じて,関わりたいという想いを持ってくださった方々と一緒に創り上げたものだったからだと思うのです。

だからこそ,価値の大きなものになったし,心に深く残る経験ができたと思っています。

遠征を終え,子どもたちが成長したのは間違いないです。
保護者の方々も,遠征から帰ってきてから,自主性が増し急激に親離れが進んだと「嬉しいけど,少し寂しい」と話してくれていました。
また,送り出してくださった配属先の方々や街の方々も,今回のプロジェクトがいかにインダイアツーバのこの地に大きな活力になったかと,会う人会う人にお礼の言葉をかけていただきました。
70年の日本人協会の歴史の中で,こうして私たちのルーツがある日本へ自分たちの足で訪れ,肌で文化を感じる機会を作ったのは,あなたが初めてだ!と,このような嬉しいお言葉もかけていただきました。

私の今回のこの活動は一旦ここで終わりとなります。
これからこの先,遠征に参加し,また関わってくれた子どもたちがどう咲いてくれるのか,とても楽しみです。
またこのプロジェクトが,今後大きな“誰かの夢”を動かすきっかけとなれば嬉しい。
2019年の3月に蒔いた種が,今後どのように芽を出し,大きな花を咲かせてくれるのでしょうか。


蒔いた種をこれから見守っていくのも私のこれからの仕事だと思っています。時には,支柱を立てて道筋を示すことも必要になってくることもあるかと思います。しかし,今回の経験も含めて,彼らなりに素晴らしい人生を歩んでいくと信じています。2018年の1月に彼らとのチームが始まり,1年間野球を通して共に成長し,最後は日本遠征で締めることができました。

私は一緒にこの一年間を過ごした子どもたちがどう育っていくのか,今後の人生とても楽しみでなりません。そんな楽しみな種を植えることができた,この10日間は私にとって宝物となりました。


関わってくださったみなさんに感謝致します。
私自身,これからも前に進んでいけるようしっかりとレベルアップを図ろうと思います。今後も関わらせていただけることがあれば,どうぞよろしくお願いいたします。本当にありがとうございました。

【地元・インダイアツーバの声】

遠征を終え,インダイアツーバ市に戻ってきて,本プロジェクトに対して様々な声をいただきました。いくつか紹介させていただきます。


☆SNSの投稿を見て,日本遠征をずっと追いかけていた。是非,自分の息子にも経験させたい。(ACENBI野球部 他カテゴリー 保護者)

☆息子たちの代も是非,企画してほしい。今のうちからお金を積み立てておきます!(ACENBI野球部 他カテゴリー 保護者)

☆間違いなく,子どもたちの人生にとって忘れられない思い出ができたと思う。何年後かに,この経験を活かして子どもたちが社会に何かしらの還元をしてくれると楽しみにしている。(ACENBI 役員)

☆今回の素晴らしい活動をきっかけに,受け入れ,ご協力くださった枚方市との友好関係を築いていけたら嬉しい。(ACENBI 役員)

☆この協会が設立されてからの70年の歴史の中で,協会が名前をあげて日本を経験した機会は今回が初めて。子どもにとってはもちろん,協会にとっても大きな一歩となった。この機会を無駄にすることなく,日伯文化体育協会として,私たちのルーツである“日本”とより近い関係になれるよう努力し,文化の継承・青年の育成により力を入れていきたい。本当にありがとう。(ACENBI 役員)


今回の日本遠征は,インダイアツーバ日伯文化体育協会にとって初めての試みとなりました。第一回目ということで,たくさんの皆さんが関心を持ってくださり,資金集め等にもご協力をくださいました。遠征に参加した子どもたちの表情や姿を見て,是非このような企画を今回だけでなく,今後も続けていければ,と多くの関係者がおっしゃています。
今はまだ,はっきりとした形が見えているわけではないですが,今後,配属先(ACENBI)はもちろん,このようなたくさんの人に夢を与える活動をしたいと思う人が出てきたときに,今回の経験を活かして,取り組みやすい環境を作ることも今後の視野に入れて,考え,動いていけたらと思います。

2019年7月

インダイアツーバ日伯文化体育協会

廣瀬 拓哉