JICA海外協力隊の世界日記

ゆったり、笑顔で、オブリガード!

パラリンピック開幕!みんな一緒に楽しみ、笑い合える社会

障がい者の大会、2018パラリンピックが開幕しますね。いつも考えることがあります。オリンピックと同じように注目し、みんなに知って欲しいと。実は、私は特別支援学校に勤めていたことがあります。そこで感じたのは、日本では、障がい者や障害児のことを知らない人が多いということです。出会うことが少ない、関わることがほとんどないと、なんとなく怖く思ってしまいます。そこに、偏見や過度なサポートが生まれます。まず、知って欲しい、距離が縮まって欲しいといつも思っていました。日本選手団がパラリンピックに初参加したのは1964年東京オリンピックから。金1個、銀5個、銅4個の計10個。しかし、パラリンピックがメディアで取り上げられるようになるのは最近になってからで、やっとメディアで障害について取り上げられるようになってきました

 さて、ブラジルで考えさせられることがありました。それは、社会での障がい者の参加!日本であればどうであろうか?と複雑な思いになりました。一つ目は、昨年末のサンパウロマラソンの時、義足の方や杖を使って片足で走る人がいたことです。障害のない我々とともに同じように走っていました。15kmのマラソンであり、私が出会ったのはレース終盤。みんなと変わりなく参加していました。二つ目は、サルバドールでのカーニバル。何百人といる中で車いすの人がダンシング。サポートする人が付き添っていて、3,4時間、一緒に進んでいき、騒ぎ、笑い合います。サポートの人は必死に空間を確保し、人々も配慮しながら一緒に楽しんでいるのです。本当に気持ちいい時間でした。

 私は、もっと障がい者を身近に感じ、一緒に過ごすことが当たり前のようになっていくことを願っています。私の大切な教え子で、自閉症スペクトラム障害の青年がいます。彼は、東京の会社で働き、来年度から正社員になります。彼は、マラソンや水泳大会にも出ています。周りに感謝します。また、こんな話を聞きました。友人が、西洋人とテニスの錦織圭の話をしていた時です。彼が「早く日本人も4大大会で優勝して欲しい」と言うと、西洋人が「いるじゃないか。すごい選手、国枝慎吾が」と。衝撃的だったと。障害があるかないかを気にせずに、ともに生きる社会、こういうことが当たり前になる社会が、東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに広がっていくように、私も4月から高校生たちの成長に尽力していきたいです。

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