JICA海外協力隊の世界日記

イッペーの花咲く頃

おひるごはん

 この日のお昼ご飯はみんな大好きフェイジョアーダ!ブラジルの代表的な料理、黒豆とお肉の煮込み料理でブラジル国民にもっとも親しまれている料理のひとつです。牛肉、干し肉、ベーコン、豚肉の足、耳やしっぽなどの部位を一緒に煮込むのが伝統的な作り方であり、フェイジョアーダ・コンプレッタ(完璧なフェイジョアーダ)と呼ばれています。フェイジョアーダの始まりには諸説ありますが、アフリカから連れて来られた奴隷が考案した料理とされ、雇い主の利用する上質な肉以外の残り部分であった内臓、足、耳、しっぽなどの部位を豆と一緒に煮込み、暑熱のなかで強制労働に就く奴隷の塩分やスタミナを補う食事であったようです。今では食堂から高級レストランまで多くの店で提供されています。サンパウロのレストランでは水曜日・土曜日がフェイジョアーダの日になっていますが、人気があるため毎日提供する所もあります。時間のかかる料理なので、家庭で作る場合は家族や友人が集まった週末に作ることが多いようです。もちろんホームでも人気の献立です。この日はバナナフライも加えられボリューム満点にお腹いっぱいブラジルの味をいただきました。

 チキンフライ、新ジュガイモの酢漬け、ケールサラダ、白いお豆はフェイジョン(Feijão)と呼ばれる国民食で毎日ご飯にかけて食べる家庭料理です。レストランでも主要な副菜としてメニューに載っている欠かせない一品でブラジル料理の基本です。(日本のごはんと味噌汁のような関係性)。 フェイジョンは良質な植物性たんぱく質がたくさん摂取できる料理として親しまれており、とても健康的です。豆をニンニクとローリエ(月桂樹)を効かせた塩茹でにして、食べる時はカレーのようにご飯の上にかけて食べます。

 イペランジアホームは日系の老人施設として、日本食の提供に努め、配膳も含めて個々の生活歴に合わせています。敷地内の自家栽培の野菜は採りたて新鮮抜群、お味噌汁や冷奴、納豆が日常の食卓にあがり、梅干しや漬物は手作りします。ブラジルはお肉の国なので、どうしても肉類の献立が多くなりますが、和の味付けを大切にと魚の煮つけや根野菜の煮しめ、近海魚のお刺身も時に食卓を彩ります。高齢入居者にとって食は最も楽しみで大事な栄養源。おいしく食べて元気に過ごしていただけるように栄養士さん調理員さん達もがんばっています。私も2年間の活動が健康で行えたのは、ホームの昼食のおかげと心から感謝しています。懐かしい日本の味が本当に嬉しかったです。ごちそうさまでした!

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