JICA海外協力隊の世界日記

お米日記 in アフリカの真珠

アンコーレ牛

ウガンダには50以上もの部族がいると言われており、その中でも最大の規模を誇るのが”ガンダ族”です。

私の任地・チボガ県もこのガンダ族圏に含まれますが、チボガ県は1980年代に戦地となった影響でガンダ族以外にもたくさんの民族が暮らしています。

その中でも大勢いる部族が、ウガンダ南西部から来た「アンコーレ族」です。

アンコーレ族はチボガ県の一部地域で広大な土地を所有しており、そこにはたくさんのアンコーレ族の人々が住んでいます。

容姿や言葉もガンダ族とは少し違っていて、私も村を巡回していている際に「聞きなれない言葉だな」と思うとアンコーレ族だということが良くあります。

そして、アンコーレ族はもともと遊牧民であった為、畜産が得意です。なので、アンコーレ族が多い地域ではそこでたくさん牛が飼育されています。

この地域を通る際は、よく写真のように牛の集団が移動していて、道を塞いでいることが多々あります。

そんな時は、ンポランポラ(ガンダ語で“ゆっくり”という意味)牛が通過するのを待ってから通ります。

そして、そのアンコーレ族が飼育している牛は「アンコーレ牛」という自分の顔よりも大きな角を持っている種類で、とても強そうな見た目をしています!!

とても立派な角を持っていますが、肩が凝らないかとたまに心配になります…

この牛は、アンコーレ族の移住と共にチボガ県にも広まり、現在ではチボガ県のほとんどの牛はこのアンコーレ牛です。

そして、この前、このアンコーレ族が多く住む地域に行った際、たまたまアンコーレ族の人たちが牛に予防接種をしている瞬間に立ち会いました。

そして、この予防接種の仕方がすごい豪快!!

暴れる牛を数人で捕まえて、口の中に薬を押し込みます。

こんな強そうな牛にも負けないウガンダ人は本当にたくましいなぁと感心します。

さて、活動の方は、今シーズンは昨年より降雨量が少なく心配していましたが、農家さんが除草をしっかりと行ってくれたおかげで順調に稲は成長しています!

早く播種を行った畑ではすでに出穂を始め、収穫までもう一息です!

9月の終わりに植えた展示圃場は、看板を設置した結果たくさんの人の目を引くようになり、私が除草を行っていると「ありがとう」と言ってくれる人や、稲作に興味を持って色々質問して来てくれる人が増えました。

興味を持ってくれた人には、連絡先を聞いて、来季栽培できるようにアプローチしていこうと思います。

また、先月から県内の稲作農家の名簿を作成するために、農家を1件ずつ周り、耕作面積の調査を行ってきました。

合計で80人の名前が集まり、先日、その名簿と精米機導入の要望書を作成し、Operation Wealth Creation(OWC)という政府系団体に提出してきました。

この要望書が承認されれば、ついにチボガ県にも精米機がきます!!

私の任期中に何としても精米機を導入するために、これからもOWCのスタッフと連携していきたいと思います。

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