JICA海外協力隊の世界日記

お米日記 in アフリカの真珠

3度目の収穫

ウガンダでは雨季が終わりに近づき、だんだんと強い日差しが照り付けるようになってきました。

そして、稲作の方はついに収穫のシーズンを迎えました!!

今季は、雨が降らない時期もあって心配しましたが、水源に近い土地ではそれほど天候に左右されずに成長してくれました。

今回が3度目の収穫ですが、収穫の時期はいつも嬉しくなります!!

特に今季は、私にとって最後の大雨季で今までで一番多くの種子を配布したので、無事収穫を迎えられて一安心です。

今後、農家たちは脱穀、乾燥、精米といった過程に入っていきます。

クリスマス前までにこれらの作業が終えられるように一緒に頑張っていきたいと思います。

収穫後の作業で一番の問題となるのが「機械」です。

ウガンダでは農業機械が普及していないので耕起、除草、収穫などほとんどが手作業です。

手伝ってみるとわかりますが、本当に骨の折れる作業で、農家たちは体力があるなぁといつも感心します。

脱穀を行う際も、機械がないので、石や木に穂を打ち付ける方法で脱穀を行います。

しかし、この方法だと時間もかかる上に、せっかく育てた米が割れる、取り残しが多いなどの問題があります。

なので、この問題を解決するために、配属先の倉庫に眠っていた足踏み脱穀機を修理し、普及してみることにしました。

この脱穀機は、数年前に寄付された後、故障し、ずっと配属先の倉庫に放置されていました。

長年倉庫にあったので脱穀機は埃まみれで、更にいくつかのパーツが紛失しており、歯車も上手くかみ合っていませんでした。

機械自体が古く完璧には修理できませんでしたが、綺麗に洗って、新しいパーツの購入、歯車を修理することで何とか動くまで直すことができました。

そして、先日、収穫を迎えた農家のところにこの脱穀機を持っていき、試しに使わせてみることに…

初めは、上手くペダルを踏むリズムが掴めずに苦戦していましたが、コツをつかんでからはスムーズに脱穀できるようになりました!!

農家も以前より楽に早く脱穀できるのでとても喜んでいる様子でした。

割れ米や取り残しも少なく、従来の方法よりも質の良い米がたくさん取れるという印象でした。

しかし、この脱穀機も1つしかなく、持ち運びも大変なので、どうやって管理するかが大きな問題となります。

他にも、「精米所」や「種子」の問題も深刻で、チボガ県では稲の種子を販売している店はなく、農家同士で種子の取引を行っています。

しかし、農家の数が増えるにつれて他品種の混入がひどく、純度の高い種子を手に入れるのが非常に困難になっています。

1年半の活動の甲斐もあり、稲作農家の数や栽培面積はだんだんと増加していっているので、今後更に稲作が普及するように、グループの形成を行い、そこで情報共有、機械の維持・管理、種子の保存機械購入の為の貯金などを行っていけるようになると良いなと思います。

その為にも、残りの期間は普及活動と並行して、グループ形成に力を注いでいきたいと思います。

そして、私の任期が終えた後も、そのグループが中心になって稲作が普及してくれれば良いなと思います。

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