JICA海外協力隊の世界日記

サーイドゲッタン(幸せたくさん)を目指して

優しさを感じる 3段活用

その1 

行きつけの近所の八百屋にて。

そこは、おばちゃんが座っていて、野菜が種類ごとにおいてある店。

かごが置いてあり、そこに必要な野菜を入れていき、重さを量って値段を決めるシステム。

トマト、玉ねぎ、ピーマン、ズッキーニ、じゃがいも。使う野菜を入れていくと、

たいだい5ポンドから10ポンド(30円から60円)。

しかし、何を思ったか、おばちゃんが重さを量っている時に気づく。

忘れた。

「お魚加えたどらねこ」のサザエさん状態。

恥ずかしながら。

「ごめんおばちゃん、俺財布忘れたんだ。すぐに取ってくるから。」

そうすると、おばちゃん。

「いいよ。明日もってくれば。」

「え?」

「そんな、悪いよ。家近くだから大丈夫」

「いいって。明日持ってきて」

(いいんか。)

なんだか優しい。これが信頼関係なのか・・・。ありがたや。

(ただなんか気持ち悪くて、その日のうちにもっていったら、そっちの方が怒られました・・・。)

その2

バスに乗って20分、カイロの街の真ん中「タハリール」

その近くに、エジプト人の日本語学習者が集う、図書館があります。

アラビア語を教えてもらったり、レポートを添削直してもらったり、よく行きます。

仕事終わりの午後、出かけました。

そこに着いて、すぐ。

ブチ。

(ん?)

サンダルが壊れました。

くたびれて、足を抑える部分が全部とれてしまいました。

(どうしよ。これじゃ歩けない。帰れない。裸足でかえるのか・・・?)

そうすると、顔見知り程度の人がその様子を見て、

「ちょっとこっち来て」と行って、

一緒に図書館の建物の管理している人のところへ。

サンダルの様子を見ると、そこにいたおじさんが、

「そりゃ大変だ。これもってけ。」

クロックスのサンダルを自分に。

「ありがとうございます。助かります。週明けにすぐ返しに来ます!」

「はっは。なんも問題ないよ」

ピンチは人の優しさを感じるチャンス。ありがたや。

(もちろん週明けにすぐ返しにいきました。その人、自分を見つけるなり、にこっと笑ってくれました。)

その3

段差が多い、バリアフリーではない街、カイロ。

研修会場へ歩く朝。

段差(10cm)ほどのある歩道で。

前から、初老?の素敵なおじさんが。

段差の上には自分。段差に向かってくるのは彼。

無言で手を出す彼。

一瞬「?」マーク。

でも

手を出してみた。

そのおじさん、

手を取り、段差を

ひょいと上がる。

そして、

肩をトントン。

にこっ。

さりげないやりとり。

あったかい朝。

ほんのわずかな愛を、感じられる心をもてますように。

この街で。

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