JICA海外協力隊の世界日記

キリバス marurung(元気)日記

任期が残り1年となり思うこと

Mauri 今回は嶋谷がお送りします。

私は201819日に日本を出発して、青年海外協力隊としてキリバス共和国に派遣されました。 そして今、任期の1年が経過し、残りの任期は半分の1年となりました。この1年でキリバスで学んだことを書きたいと思います。

「家族の大切さ」

活動先のスタッフは「孫が誕生日だから、孫の誕生日パーティの準備のために1週間お仕事お休みします。」、「嫁が手術をするので手術の付き添いとお世話のためにしばらく休みます。」と言って仕事を休みます。そしてそれを「家族のためだから、分かったわ。」と活動先の上司は認め、また他のスタッフも「家族のためだから。」と笑顔で話します。キリバス人は家族と過ごす時間をとても大切にし、またみんなが同じ認識を持っているので、お仕事のお休みも取りやすい環境が出来ているように感じます。日本ではこのように家族のために長期に休むことは難しいかもしれません。日本でもこのような「家族との時間を大切にできる環境や雰囲気」がもっとできればいいなと思います。

「分けることの大切さ」

キリバス人は「分ける」ことを大切にします。自分が物やお金を十分にもっていなくても誰かに「分けます」。それが自分の知らない人でも「分けます」。キリバスでは誰かにお願いされた時に、そのお願いを断ることを恥とする文化があります。ただ私はそれ以上に、キリバス人はただただ優しい人達が多いように思います。私も「分ける」ことのできる人になりたいです。

「余裕をもつことの大切さ」と「楽しむことの大切さ」

活動がうまくいかないと焦ってしまった時に周りを見てはっとしました。焦ってしまうと周りが見えなくなり、自分が苦しくなります。そうするとコミュニケーションがうまくとれなくなり、関わってくれている人達の活動への情熱を削ぐことにつながりかねません。もっと周りを見て、タイミングをみて、関わってくれている人達が情熱を持って活動に取り組めるようにすることが大切なんだ。まずは自分自身が余裕をもって、活動を楽しもう。そう思いました。

「美味しいご飯の大切さ」

キリバスでは食材のレパートリーが少ないので、気づくと毎日同じものを作って食べていました。しかしそんな中、お友達が作ってくれた美味しいごはんを食べた時に、なんとも言えない幸せな気持ちになりました。キリバスでは手に入る食材が限られています。日本の食材も滅多に手に入りません。そんな中でも工夫をすれば美味しいものを作ることが出来ることを知りました。残り1年でいろいろ工夫をして美味しいものを作れるように頑張りたいと思います。

ここには書ききれないほどキリバスで学んだことは沢山あります。自分の未熟さが悔しかったり、反省することも沢山ありました。でも、このように何かを感じたり考えることができたことは私の財産だと思います。 1年が経過し、活動先のスタッフから「南、私達は家族だよ。」、またキリバス人の友達からも「私達は家族だから何かあったらいつでも相談してね。」と言ってもらえました。その言葉がとっても嬉しくて、私も彼らからもらった愛情をこれから少しずつ返していければと思っています。 任期が残り1年となり、まだまだ出来ていないことが沢山あります。自分自身の帰国後に向けての準備も始めないといけません。 残り1年悔いのないよう、ここキリバスで活動していきたいと思います。

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