JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルBOSAI日記

活動ふりかえり(2018年5月、6月)

¡Hola! ¿Cómo está? (オラ、コモエスタ?)

皆さんこんにちは。お元気にされていますか?

あっという間に3月も後半になりました。日本は卒業・入学と桜の季節が近づいていると思います。

実は、私が暮らすエクアドルのコスタ地方(海岸部)も2月初めで年度が終わり、4月末の新年度まで学校は長期休みに入っています。

そのため、私も普段の任地から離れて他隊員の暮らす地方都市を訪れ、活動の見学等をさせてもらっていました。

去年はほとんど任地でがむしゃらに活動していたので、他隊員の任地や活動を知ることはとても新鮮であり、新たな視点の発見にも繋がり勉強にもなりました。

こうした新たな発見を任地での活動にも生かしていきたいと考えています。

(写真1枚目:ラタクンガの隊員活動先学校から見えた壮大な景色。山岳部(シエラ)地域において4000メートル級の山に行くのは当たり前、だそうです)

さて、今回は2018年5月と6月の活動ふりかえりをします。

任地サリーナスでの暑さや生活にもだいぶ慣れ、少しずつ教育機関での防災研修が始まり波に乗ってきたのがこの頃です。

5月初めには、念願であった子ども向け防災教育教材「ぼうさいダック(スペイン語版:パトぼうさい)」を当地の教育委員会へ紹介する機会をいただき、当時の教育長からも好感触をいただいたので、実際に学校に入って子どもたちに教えていくことになりました。

以後、「パトぼうさい」とこの日記では呼ぶことにしますが、こちらは日本で開発された教材を、元防災隊員の先輩方がスペイン語版を作成され、エルサルバドルで使用されていたものです。

不思議なご縁だったのですが、学生時代の繋がりで兵庫県神戸市にある阪神淡路大震災を記念して建てられた「人と防災未来センター」に勤務されている方から協力隊の先輩(岸本さん)をご紹介いただき、

ぼうさいダッグについて教えていただいたあと、エクアドルに来る前に別の協力隊の先輩(京都大学中野さん)を通して「パトぼうさい」スペイン語版と出会いました。

日本ではエクアドルでどれだけこの教材に需要があるのか全く想像できなかったので、使えそうであればということで大事に職場のデスクに置いていたところ、

ある日、職場の上司に紹介したところとても気に入ってくれ、早速教育省に紹介しようという話になり、結果的に今日まで私のボランティア活動における大きな柱となっていきました。

話は戻りますが、パトぼうさい導入に際しては以下の流れで段階的に行っていきました。

①教育省地区事務所へ訪問し、パトぼうさいの紹介(5月初旬)

②市内教育機関全教員向けにサリーナスの危機管理対策・災害時の津波予測等の紹介(いつもの同僚より)、パトぼうさいの紹介(5月初旬)

③市内危機管理担当教員向けパトぼうさいの導入、ワークショップ(5月下旬)

④JICAプロジェクトパイロット5校からパトぼうさいの導入(7月下旬)、エクアドルサリーナス版の作成

(写真2枚目:5月初旬の教職員向け防災研修とパトぼうさいの紹介時)

そのため、5月と6月はパトぼうさい導入段階のワークショップに加え、通常の防災研修を続けていました。

この頃は、同僚が歩いて声をかけてきた教会やコミュニティでの防災研修、津波時の避難ビル候補となるビーチ沿いのコンドミニアム従業員やオーナーへの防災研修を行っていました。

結果的にこうした地道な研修が、避難訓練の際に協力を求める際に非常に役立ち、顔の繋がりやソフトパワーの防災教育がどれだけ大切であるかということもこれよりずっと後になってから実感することになります。

6月末には市内の全教職員を対象とした防災研修も開催でき、この2か月では約20回、延べ1,000人の方の前で話をしていました。

この頃には場数を踏ませてもらったおかげですっかり人前に出て話すことに緊張しなくなってきたのですが、相変わらず相手からの質問などは早口で何を言っているのか聞き取れず、スライドにメモした自分の話す原稿を見ながら

同じことを何回言えばスラスラ話せるようになるだろうかと考えながら毎日過ごしていました。

また、6月には普段の活動をそっちのけで私は日本文化紹介イベントの準備も同時に行っていました。

というのも、元上司の発案で、エクアドルと日本の外交100周年記念となるイベントをサリーナス市でも行いたいという願いがあり、

JICAプロジェクトやボランティア、大使館との繋がりで日本からの支援をたくさん受けているサリーナス市で、100年に一度のこの機会に日本という国を当地で紹介しないわけにはいかないと、在エクアドル日本大使館、日本エクアドル外交100周年記念実行委員会の方と共催でイベントを開催することとなりました。

そのため、元上司と首都キトへ赴いてイベント打ち合わせをしたり、JICA事務所からたくさんの法被や浴衣などをお借りして、かなり盛大なイベントを企画してしまったことに気づいたのは時すでに遅し。

もうやるしかなかったので、たくさんの協力隊仲間の助けを得ながらイベントの準備を進めていきました。

その間、サリーナスから車で2時間のグアヤキル市にて、大規模な日本祭りISSEIKIが開催され、こちらもサリーナスでイベントを行うにあたり大変参考になりました。

浴衣着付け体験、音楽演奏、習字による名前書きなど、ボランティアも多く参加して多くの方に日本文化を体験、紹介できました。

会場がいっぱいで入場制限をするほどかなりの人手と大規模な催しに、エクアドル人の日本愛の強さを感じるばかりでした。

(写真3枚目:グアヤキルの日本文化イベントISSEIKIにて、音楽演奏を一緒にしたメンバーと)

それではまた次回に続きます。

いつも最後までお読みいただきありがとうございます。

¡Hasta luego! (アスタ ルエゴ)それではまた!

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