2017/06/02 Fri
社会
幸せな国ランキング
ニューヨークにあるコロンビア大学が、毎年国連に提出している「世界の幸福度ランキング」が今年も発表されました。2017年度のレポートによると、世界で一番幸せな国は、ヨーロッパのノルウェー、続いて2位がデンマークと、上位は北欧やスイス、カナダが占めています。ニュージーランドやオーストラリアも10位以内にランクされていて、何かしら白人優位のランキングになっています。
先日、サンホセで昨年1位だったデンマークの青年と話をする機会があったのですが、コペンハーゲンからスペイン語を勉強しに来ている彼が言うには、「確かに教育費や医療費は全て無料で素晴らしいけど、税金や社会保障費の支払いで毎月給料の半分が引かれてしまうので同じことかな。消費税は25%も取られるんだ」と。
興味深いのは、中央アメリカの国々(91位のホンジュラスを除く)が、同51位の日本よりも上位にランクされていることです。つまり、コスタリカが堂々の12位でラテンアメリカ諸国のトップに輝いています。そして、グアテマラ29位、パナマ30位、ニカラグア43位、エルサルバドルが45位と続いています。
幸福度を測る基準は、健康寿命、社会保障、人生選択の自由度、寛容性、汚職の少なさ、1人当たりGDP、情報公開性の7項目から成り立っています。
日本はコスタリカと比べると寿命は長いですね。社会保障は公立の病院であれば医療費が一切かからないコスタリカの方が上かも知れない。
ただし、かなり待たされるそうです。
年金制度は両国とも整っている。人生選択の自由度や寛容性も両国とも同等かなと思います。汚職はどうでしょう? 1人当たりGDPは、日本の方がはるかに上ですね。それなのに、なぜ日本はコスタリカだけではなく、他の中米諸国よりも評価が低いのか、とても不思議に思います。
ただ、一般的にラテンアメリカ人に共通して言えることは、彼らは真面目な日本人に比べて、もっと自由で開放的で明るいですね。情も厚い。そして、お金が少なくても個々人が人生を楽しんでいるように見えます。
また、コスタリカがラテンアメリカでトップにランクされているのも頷けます。犯罪件数が増えているとは言え、他の国に比べたらまだ平和ですし、市民はとても善良な人が多いと思います。
写真は、毎週土曜日の午前中にサンホセ市内で行われてるフェリア・ベルデ(有機野菜や有機商品の青空市)で撮ったものですが、美味しいオーガニックコーヒーを片手に、穏やかな軽演奏を聴いていると、とても幸せな気分になれます。
日本は安全で自然も国もとても豊かなのに、なぜか人生を幸せだと感じられない人が多いと言われています。日本人がラテンアメリカ人から学ぶとすれば、信仰心とか、人、音楽、踊りを愛し、人生を陽気に楽しく過ごす術でしょうか。
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