JICA海外協力隊の世界日記

まるタイ日記

川に願いを

タイの年中行事はいろいろありますが、その中でも、ロイクラトンはお気に入りのお祭りです。日本の精霊流しのように、満月の夜に灯籠を浮かべ、川の神様に感謝します。灯籠は、自分で作っても、露店で買ってもいいですが、ふつうは、蘭やマリーゴールド、バナナの葉などで作られます。露店で買うと、40~60バーツ(130~200円)です。バービー人形のかたちをしたものや、大きいマシュマロのようなカラフルなパンでできた変わり種もありました。

灯籠の中央にはロウソク1本と線香3本を立てますが、火をつけて流すと、人々の願いが無数の光となり、夜の川に煌めいて幻想的です。わたしも、世界中のひとが健やかで幸せでありますように、と祈りを込めて、灯籠を浮かべました。そして、橋の上から、川の下流のほうを眺めていると…

川の中に男性が5人くらいいます。灯籠を持ち上げてはザルの上でひっくり返し、また川に浮かべて戻しています。実は、彼らは灯籠の中に入っているお金を集めているんです。以前は、ロイクラトンのお祭りで灯籠にお金を入れる習慣はありませんでした。しかし、最近は、お金も入れて流すといいと信じる人が増えてきたようで、それにともない、このような不思議な光景が見られるようになりました。伝統的な行事も、時代の変化にともない、かたちを変えていくようです。

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