JICA海外協力隊の世界日記

太陽と海と雨の島

2つのパーティー

 3月22日は、日本大使公邸でバトラーとして働く女性の息子さんの誕生日パーティーに、招待していただきました。誕生パーティーは5時からビンゴを始めて、6時から食事が始まると聞いていましたが、ポンペイのパーティーで時間通りに始まったことは今のところ一度も経験していないので、仕事を定時で終えてから、家族を迎えに行き、5時半ごろパーティー会場を訪れました。案の定パーティーが始まる気配はなく、子供たちが楽しく駆け回っているだけでした。

 あたりが暗くなり始めた7時ごろ、主催者の女性が画用紙のようなものを配り始めて、招待客は各々、大量の1セントコイン入った袋と1ドル紙幣を準備し始めました。よく見るとそれはビンゴゲームで、参加者はビンゴカード1枚当たり50セントの参加費を支払い、その参加費をビンゴで当たった人で分け合う一種のギャンブルのようなものが始まりました。1枚の画用紙には4枚から6枚ほどのビンゴカードが張り付けてあるので、参加者は一回ごとに2ドルから3ドルの参加費を主催者に支払い、大量の1セントコインは数字の上に置く目印として利用されていました。主催者はスマホのアプリを使って次々と数字を読み上げていきますが、私はポンペイ語がよくわからないことと、見るからに日本のものとは少しルールが異なるものであったので、ただ見ることしかできませんでした。時間にして1時間ほど、10回以上ものビンゴゲームを人々は楽しんでいました。ポンペイではお店で買い物をしても、1セントコインのお釣りをもらえる機会はあまりありません。例えばお釣りが3セントの場合は5セントコインをもらうことがほとんどです。ポンペイには1セントコインがあまり流通していないのだと思っていましたが、このビンゴゲームを見てその謎が解けました。ビンゴが大好きなポンペイの人々は、いつでもビンゴが楽しめるように日々1セントコインを集めて手元に保存しているからでした。街中にいくつかビンゴを楽しむお店もあり、娯楽が少ないポンペイの人々の楽しみであることがよく理解できました。

 3月24日はオーストラリア大使館職員の歓送迎パーティーに出席しました。このような招待状をいただくことは初めてで、特にこれまでオーストラリア大使館の方々との接点もなく、少々不安を抱えながら家族3人で会場のホテルを訪れました。そして会場の入り口でオーストラリア大使や職員の方々が列をなして招待客を迎え入れている姿を見たとき、妻と目を合わせ場違いなところにきてしまったことを理解しました。しかし、もう後戻りはできず、会場に入ることにしました。招待客のほとんどは大使館関係者の方々で、しかも子供は我が娘一人しかおらず、自分の無知を恥じました。周りの方々と上手におしゃべりをすることもできず、なかなかできない貴重な経験になったことは間違いないことですが、これからはよく確認してから出席しようと思いました。

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