JICA海外協力隊の世界日記

太陽と海と雨の島

野菜販売

 「すぐに陸上競技場に行ったほうがいい!写真も撮ってくるといいよ、すぐに終わってしまうから!」活動先で同僚からこのように声をかけられました。私の活動先である教育局の隣には、とても立派な陸上競技場があります。朝夕の涼しい時間は、高校生が陸上競技の練習をしたり、健康のためにウォーキングをしている人でにぎわいます。教育局の窓から陸上競技場をのぞいてみると、大きなテントがいくつか設置されており、また州内の小学校の児童がたくさんいました。

 ポンペイ島の人々は野菜を食べる習慣があまりないと聞いています。しかし、様々な組織の活動の結果か、小学校の校庭の一部で野菜を育てている様子や、朝市で現地で育った野菜を目にすることができます。スーパーでポンペイ産の野菜を目にすることはあまりありませんが、肥満や糖尿病の問題を抱えているこの島で、このような活動がもっと盛んになってほしいと思います。今日は小学生と高校生が学校で育てた野菜を、生徒たちが自らの手で販売する催しが陸上競技場で行われていました。ちょうどこの日はカメラをもっていませんでしたが、「珍しいイベントだから家に帰ってカメラを持ってきたほうがいい、ついでに家族もつれておいで」と言われたので妻と娘の三人で見学してみました。

 大洋州に数多く存在しているサンゴ礁でできた島は、土壌や淡水の確保の問題で農業に適さない土地が多い中、ポンペイ島は非常に肥沃な土壌と豊かな水資源に恵まれているのではないかと思っています。私は農業の専門家ではありませんが、ポンペイ島のジャングルの植生の豊かさを見ると、そのように感じています。

 ポンペイ産の野菜は非常に巨大なものがほとんどです。その理由はポンペイ島の恵まれた環境はもちろん、その販売方法にあるのではないかと思っています。なぜなら野菜はすべて、その重さを基準に販売されているからです。野菜販売でより多くの利益を得ようと思えば、できるだけ野菜を大きく育ててから販売するのが効率がよくなります。しかし、味や食感の面からみると皮が厚くなりすぎていたり、中の種が大きくなりすぎたりしている点が少し残念です。しかし現在の重さを基準にした販売方法では仕方がないことだと感じています。

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