JICA海外協力隊の世界日記

ボルネオきのこ屋日誌

アカパンカビとの闘い

今日は任地で問題になっているアカパンカビという菌について紹介したいと思います。このちょっとカワイイ名前の菌は、実はかなりの厄介者です。写真のオレンジ色の菌がそれです。この菌は生育が早く、あっという間に増えて菌床(キノコの培地)を侵食してしまいます。
この菌を防ぐには汚染菌床の除去、接種室や培養室の徹底的な清掃が必要なのですが、私の任地では人が少なく、またあまりにも開放的な施設のため、非常に難しい課題となっています。

そんな中、いろいろと模索しつつ種菌接種時のアルコール使用を強化する試験を行いました。すると試験区では被害が半減したのです。しかし州都のボスにレポートを送ると、アルコールを買う経費や接種を行う人員などが問題となったのか、結局まともな返事もなく、いまだに工場の業務に生かされていません。。。トータルで見たら汚染を減らした方が経費も人員も減らせるのに残念。

この他にも菌床を製造する際に使用する袋に、時々小さな穴が開いていることに気が付きました。調べてみると約3%の袋に写真のような穴が見られ、これも雑菌汚染の原因です。
このように雑菌の汚染が広がる原因は様々あり、現場の職員がそれに気が付けないという現状があります。
そして試験を行い結果を見せても、改善はなかなか進んでいきません。

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