ライフ・オブ・カリビアン

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三浦 真依子
(東京都)

ボランティア/職種
青年海外協力隊
青少年活動
派遣国
中南米
セントルシア カストリーズ市
一言メッセージ
2016年10月から、カリブ海・日本から一番遠い島国セントルシアに来ています。10代の少女たちを対象とした保護更生施設で活動しています。

 

男子少年院・保護更生施設へ

2017.08.11

少女自立支援施設での活動

セントルシアには、

男子と女子の保護更生施設が1つずつあります。

私は女子の方で働いていますが、

昨日は以前から見たかった男子の施設を見学!

写真が正門。

中に入るのは初めてだけど、馴染みある場所。

と、いうのも私が余暇に参加している

スチールパンのバンドに、

この施設から来ている少年がいるのです。

「スマイリー」というあだ名のとおり、

愛くるしくて、皆に可愛がられている少年。

大会前は毎晩、練習後にトラックの荷台で

家に送り届けられていた私たち。

彼が、この施設の門をよじ登って

施設に帰っていくのを、見届けていたのです。

(深夜は門が開かない。防犯カメラはあり。)

前置きが長くなりました!

この施設は、日本で言う、

少年院、児童自立支援施設、児童養護施設が

一緒くたになったような施設。

罪を犯した子が4人、保護更生の子が25人。

裁判所を通して施設に入り、

基本は皆、一緒の時間割で1日を過ごします。

(中には施設から普通学校に通う子もいる。)

この施設の取組で一番感心したのは、

男の子たちを施設外の課外活動に

積極的に参加させていること!

この写真は施設のFBから。

男の子たちが、首相やアメリカ大使なんかの前で演奏している様子。

私のバンドにいるスマイリーは17歳くらい、

更生施設の課外活動としてスチールパンを初めて、

今では週2でホテルで演奏、お金を稼ぐくらい上手!

さらに、ボクシングもやっており、

セントルシア代表として国際大会に出場するほど。

今日は男の子たちが全員出払っていて、

聞くとバレーボールの国際大会の

ボランティアに駆り出されているとのこと。

他にも、クリケット、バレー、音楽(バンド)、

サマーキャンプ、色々な活動がある。

一般セントルシア人は、この施設の男の子たちに対して、

「犯罪者・非行少年」と悪いイメージを持ってるけど、

私の友達のスチールパンやバレーボール仲間は

音楽やスポーツで施設の少年と関わる機会があるため、

暖かく見守っている雰囲気がある。

少年にとっても、地域にとっても、良い取組だなぁと思う。

もちろん、外部の活動には施設職員が引率するみたいだけど。

写真は、職業訓練の教室。

農業、木工、溶接、自動車の中から選択し、職業資格を取る。

先生たちが就職の面倒も見るらしい。

ただ、課題も沢山あるよう。

ひとつは、アフターケア。

施設を出た後に昔の仲間とつるんで、

また非行に走ってしまう男の子も多いらしい。

日本の保護司のようなシステムがあるわけでもなく、

施設のソーシャルワーカーは1人で全国見ている上に(大変すぎ!)、

車移動の経費は政府からカバーしてもらえないから、

アフターケアまで手がまわらないそう。

うーん。

見学を終えて、早速、

男子施設のアクティビティコーディネーターと連絡をとってみた!

彼がキーマンっぽいので、色々勉強させてもらえたらなぁ。