JICA海外協力隊の世界日記

Mori先生のLet's go! ヤップ島!

おもいで...

さあ、クーラーボックスに水を詰めて出発!!!

ピクニック!?

ではありません。

この日は朝から職場の男衆たちが「大仕事だ!」と色めき立っていました。

(ちなみにヤップではクーラーボックスは大人気。飲食物だけでなく、衣料品などありとあらゆる物を運ぶために使われ、丈夫なために空輸の際にも重宝されます。)

なんでも港に置かれたコンテナを開いて、中身を運搬するとの事。コンテナは先月のスポーツ大会「マイクロゲームズ」のために運ばれたもの。噂では未だ手付かずの食料があると聴きます。

「中身はきっと肉!」「今夜はバーベキューだ!!」

男たちの期待と巨体を乗せて、軋むバンは港へ向かいます。

開けゴマ!!!

!?

開けてビックリ…コンテナの中身は選手村で使われる予定だった2段ベッド、ベニヤ板、扇風機、椅子…これを整理して運搬するとの事…

嗚呼、バーベキューが…

しかしやるしかありません。普段はのんびりな皆さんですが、やはりここ一番にはその大きな体が大活躍。私も良いトレーニングの機会だと捉え、黙々と運搬に励みました。

昼食で終了!と思いきや、場所を変えて旧選手村の州立高校にも行くことに…

そこにもたくさんのトレーニング器材(ではなく2段ベッドや扇風機)が…

来週からこの高校では授業が再開するそうなので、もう後回しにはできません。トラックやバンにひたすら荷物を詰めては降ろすという作業を延々と続け、気がつけば夕方になっていました。

そこにマイクロゲームズ責任者が登場…さらなる仕事か!?

となんともいえない気持ちになりましたが…

「終了。町へ戻る!」

との指令が…

内心ほっとした私がいました。

さて、海の見える広場で解散!!

と思いきや、朝のクーラーボックスには飲み物と氷が入っていました!!!

これには疲れ切ったみんなも笑顔です。

バーベキューの夢は叶いませんでしたが、ささやかなリラックス時間を楽しみます。

しかし一度話し出すと止まらないのがヤップの人たち…

「このままでは家に帰れない!」と感じた私は、早めに帰宅することに…しかしタクシー代すら持ち合わせていませんでした。家までは2時間強という目算…「ええ運動や!!!」と自分を奮い立たせます。

歩くこと1時間弱…一台の車に乗ったおじさんが「どこに行く?」と親切にも声をかけて下さりました。お言葉に甘えて乗せていただくことにしました。

「歩くの速いね。散歩してるのかと思ったけど、日が暮れると良くないよ。」と心配して下さっていたようです。窓からの風が何とも心地よく、夕暮れのヤップもいいものだなと感じました。なによりこの男性のように親切な方の気持ちに触れて感動している私がいました。

期待も落胆もあり、「重い重い」と感じ続けた一日ですが、振り返れば充実しており、多くの人の笑顔や優しさに触れられた貴重な思い出となりました。皆さん、ありがとうございました。

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