みんなあのねのセネガル便り(西村隊員は帰国しました。)

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西村 綾介
(神奈川県)

タイプ/職種
青年海外協力隊
青少年活動
派遣国
アフリカ
セネガル サンルイ州サンルイ市
一言メッセージ
ボクでなきゃ!キミでなきゃ!たわむことのできるしなやかな軸をもって、子どもたちの笑顔のために力を合わせて頑張ります。

 

みんなあのね、「ラクダ」

2016.11.13

文化 活動

季節は移って、サンルイはすっかり涼しくなった。

洗濯物も朝一でやらないと乾かない。朝晩は寒いと感じるほどだ。

日が沈むのも早くなり、

なんだか活動からの帰り道はさみしくなってしまう。

先日は、タリベたちとともに、

大工さんから分けていただいた木材の断片と釘やボンド、

油性ペンを使っての工作をした。

釘は手足に見立て、動物や人間、ロボットを作っていった。

この木材を分けてくれる大工さんは、

私の活動にとても協力してくださる方で、

木材が集まると電話をかけてきてくれる。

子どもたちが扱うことを知っていて、

釘が刺さっているものなどは除いて袋にまとめておいてくれる。

トンカチで釘を打つ音に導かれるように、

いつもより多くのタリベが集まった今回の工作では、

ボンドを厚めに塗り、その白さを羊の毛に見立てる子どもがいて、

その柔軟な発想に驚いた。

出来上がるのは羊や犬、ハイエナなど

セネガルに馴染みのある動物が多かった。

私の活動先の一つの、

タリベがコーランを学び寝泊まりするダーラには電気が通っておらず、

日が暮れてしまうと真っ暗になる。

冬はどうしても工作の時間が足りなくなってしまう。

ろうそくを灯して、小さな炎の下で工作をするときもある。

さて、釘を打たずに、

ボンドで木片をつけ、それを足に見立てるバージョンも作った。

今回は絵の具で色をつけていく。

原色を好む子どもたち。

木材に原色の仕上がりはどこか暖かみがあって、

どれも優しい作品になっていく。

だんだん寒くなってきた今の季節にぴったりだ。

絵の具で色を塗っていると、

いつの間にかだんだんとほかの色が混ざってくる。

子どもたちは、その色の変化も楽しんでいるようだった。

クレヨンやペンで色を塗るときよりも

絵の具の方がその変化がわかりやすく、面白い。

「歯を出しすぎ!」という謎な突っこみをするほど

子どもたちの笑い声が響き、笑顔が絶えない時間が過ぎていく。

1119日、セネガルではマガルトゥーバという巡礼を迎える。

セネガルにはイスラム教の2大宗派があり、

ティエスの北、ティバワンヌを総本山とするティジャンヌ派、

トゥーバを総本山とするムーリッド派だ。

(トゥーバ訪問の際の記事はこちら→http://world-diary.jica.go.jp/nishimura/culture/post_49.php )

ムーリッド派は、19世紀末にアーマドゥ・バンバによって作られた。

彼は、植民地時代にフランス政府に弾圧されガボンに追放されてしまう。

しかし、数年後にはセネガルに戻り布教活動を再び始め、

植民地から独立以降、セネガルの大統領から路上の物売りの人まで

多くの人の心を捉え、

その経済力はセネガルを左右するほどと言われている。

そのアーマドゥ・バンバが流刑から戻った日を記念して

行われる巡礼祭がマガルトゥーバで、

国内外から多くの信者たちがトゥーバに巡礼に訪れる。

このマガルトゥーバでは、なんとラクダの肉を食べる風習がある。

普段の生活ではラクダの肉を頂くことはほとんどなく、

私の任地では売られていることを見たことがない。

セネガル北部やセネガルの北に位置するモーリタニアには

ラクダがたくさんいるそうで、

そちらの方からラクダを買ってくるのだそう。

と、前書きが長くなったけれど、

今回タリベたちが絵の具で色を塗っていった作品は、

ラクダを頂くマガルトゥーバにあわせた「色とりどりのラクダ」です。