JICA海外協力隊の世界日記

牛vaca日誌 in PARAGUAY

ウシって何色?(担当:小林)

今回は先日ウシの絵を描いていてふと思ったことを書きます。
パラグアイに来る前はウシの絵を描けと言われたら、必ずホルスタイン種(日本で一般的な白黒のウシ)をイメージして絵を描いていました。
しかし私の活動している地域にいるのは必ずしも白黒のウシばかりではありません。
すべてのウシが交雑種であるため体毛が茶色や白、真っ黒、赤毛だったり、セブ牛(背中にこぶがある)の血が強かったり、顔つきもそれぞれ違ったりと個性豊かです。
白黒でも100%ホルスタイン種はまずいないので、模様が不思議だったり、頭と体で違うウシなのではないかと疑ってしまうくらい模様が違ったりします。

一番このことを実感するのは自然交配で仔牛が生まれたときです。
日本では人工授精が当たり前になっていますが、私の活動地域ではまだまだオスウシと一緒に放牧する自然交配が主流です。
オスウシも交雑種であることが多いため、仔牛は生まれるまでどんな色でどんな模様か想像できません。
どちらかの血を強く引いているなという場合もありますし、どっちにも似ておらず実は親ウシが違うのではないかと思ってしまう仔牛もいます。

このような状況の中で私たちのプロジェクトでは人工授精の導入を進めてきました。
1頭あたりの乳量を増やすには乳牛の遺伝的改良が不可欠だからです。
プロジェクト開始当初から人工授精を導入した農家さんでは現在80%近くのウシで人工授精を行っており、ホルスタイン種の血が少しずつ混ざり始めています。
そのため生まれてくる仔牛はほぼ白黒です。
遺伝的改良の成果を実感するにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、仔牛たちをみていると確実に改良は進んでいるなと感じます。
個性的な模様や色のウシたちも好きですが、乳生産量を増やしていくためにこの地域に白黒のウシたちが増えていくことを願っています。

※FOPROLEIプロジェクトの活動の様子は以下のURLからもご覧いただけます。
https://www.facebook.com/FOPROLEI/?fref=ts

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