JICA海外協力隊の世界日記

牛vaca日誌 in PARAGUAY

ゴミの問題(担当:小林)

こんにちは。
コロネルボガード市・家畜飼育の小林夏実です。
日本がだんだんと温かくなっている中、パラグアイは冬に向けて寒さが増してきました。

ある日市役所で仕事をしていると、同僚から「ゴミ処理場を見に行こう。」とのお誘いがありました。
もちろん興味があったので早速出発し、隣の市に入る直前にある処理場に向かいました。
処理場と言っても何か建物や工場があるわけではなく、広い土地と大きな穴があるだけ。
そこにいつも家にゴミを収集にくるトラックが市内からたくさんのゴミを運んできました。
トラックからゴミが降ろされると数人の職員によって手作業で針金などの金属、カン、ビンが取り除かれます。ただし残念ながら全てではありません。
回収されなかったゴミたちはしばらくこの広い場所に放置されます。
そのせいでここでは悪臭、ハエ、自然発火、排液など深刻な問題が山積みとなっている状況です。
しばらく経って、トラクターが使える日になるとこのゴミたちは大きな穴に入れられその後埋め立てられます。
昔の埋め立て地には草や木がはえていて一見土にかえったようにも見えました。
しかし崩れた断面からビニールやペットボトルなど分解されていないゴミがチラッと顔をのぞかせていました。

(放置されたゴミ)

国際協力や環境問題ではよく海外のゴミ捨て場の状況が取り上げられていたので、以前から見学したいと思っていました。
話をきいてみると、「きちんと分別しないといけない。」「リサイクルをもっと進めていきたい。」「近くにある川への影響が心配。」「この環境は体に悪い。」などなど働いている方々は問題意識をしっかり持っています。
しかしパラグアイでは家庭ゴミを分別する習慣はありません。それ以前にゴミはゴミ箱へという意識もまだまだ薄いのが現状です。
その一方で最近では環境問題へ興味をもつ人が増えてきているようで、ペットボトルで植木鉢を作ったり、タイヤで椅子や机を作ったり、公園にゴミ箱を設置したりと市役所や個人的な取り組みが少しずつ広まっているように感じます。

(タイヤとビンでできた机と椅子)

人間が生活する上で必ずついてまわるゴミ問題。
日本でもそうですが基本的にはゴミ収集に出してしまえば自分の家や職場からはゴミが消え、きれいに掃除した気になります。
しかし、今回パラグアイでゴミ処理場を見学してとても後ろめたい気持ちになりました。
単純なことですが、ものを大切にしてゴミを減らすことならすぐにでも自分にできることだと思います。

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