JICA海外協力隊の世界日記

ルワンダかけはし通信~ブホロ ブホロ

ルワンダ料理~イギサフリアと命の頂き方について

連日雨が続き、肌寒い日が続いています。が、たまの晴れの日は非常に気持ちのいい空でちょっと足を伸ばして散歩しています。

さて、今回はルワンダの代表料理、「イギサフリア」について紹介します!

■ルワンダ料理は殆どが非常にシンプル

以前にも記載しましたが、ルワンダ料理は素材をそのまま揚げたり茹でたり煮込んだり...とシンプルな調理法が多いです。素材の味をそのまま活かす料理と言えます。

*ルワンダの食文化について

http://world-diary.jica.go.jp/ogotomoko/culture/post_2.php

そんな中、ルワンダ人の友人にお祝い事の日に時々作ってもらう特別な料理があります。それが今回紹介する「イギサフリア」です。

■イギサフリアは手の込んだハレの日料理

イギサフリアは煮込み料理です。お肉(牛、山羊、鶏等)と、イビトチ(グリーンバナナ)等の野菜を一緒に煮込む料理でシチューのような感じです。中に入れるお肉や野菜の種類、味付けは家庭によって様々です。

友人はクリスマス等の特別な日に年に2~3回作って、家族やお客さん達と一緒に食べるそうです。日本のお節料理のような感覚でしょうか。

■調理方法:調理開始は鶏を捌くところから

今回は友人宅で頂いた鶏のイギサフリアの調理方法を紹介します。

①朝、鶏を捌く

当日の朝は市場で買ってきた生きた鶏を捌くところから始めます。応援に友人を呼んでいました。

私は鶏を捌くのを見たことが無かったのですが、「これも経験」と、立ち会わせて貰いました(といっても、遠くの方から恐る恐る見学)。活きのいい鶏ですが、足をぐっと捕まえると大人しくなります。そこで一気に頸動脈にナイフを入れ、血抜きをします。続いてお湯の入った『たらい』に入れ、綺麗に羽をむしり、内臓を取り出します。するすると羽が抜け落ち、最後には綺麗な鳥肌が現れます。こちらの鶏は地鶏のようにしっかり走っているので、綺麗な肉質です。友人達は手馴れた様子で進めて行きます。

【写真①:本日頂くことになる鶏。毛並みの色艶がよく立派】

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【写真②(上下):たらいに沸かしたお湯を張り、綺麗に羽をむしっていく】

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【写真③:内臓を綺麗に取り出し、丁寧にお湯で洗う】

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②食材を切る

食材を食べやすい大きさに切っていきます。友人宅のイギサフリアには、お肉、イビトチ、じゃがいも、人参、玉ねぎ...等が入っていました。

【写真④:イビトチの皮むき】

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【写真⑤:お肉も部位ごとに切っていく】

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③味付けし、煮込む

切った食材を鍋に入れ、ニンニク、ピーナッツパウダー、コンソメキューブ、『サルサ』と呼ばれるトマトペースト(=ルワンダ人はこの味が好きでどのお店でも売っている)で味付けし、水とセロリを加えて炭火でぐつぐつ煮込みます。

④出来上がり

材料に火が通ったら器に盛りつけて出来上がりです。トマトベースで、ピーナッツパウダーのこくもあり、優しく深い味わいです。しっかり煮込むので野菜は柔らかいです。鶏は地鶏の様で滋味深く、歯ごたえがあります(なかなか噛み切れません)。

【写真⑥&トップページ:イギサフリアの出来上がり半日掛かり1502624306948.jpg

日本では捌かれてパックされたお肉しか見たことがなかったので、この鶏を捌く工程を見ていると、「命を頂いているんだな…」ということを実感することが出来ます。

因みに内臓の砂肝はキニアルワンダ語で『アガセンファバボーイエ』というそうで、意味は『食べた家政婦は追い出す』だとか。『家政婦もついつい食べてしまう程美味しいので、食べてしまった家政婦は解雇する』、というニュアンスの様です。なので、私達は「食べられた人は当たりだね」と言いながら食べていました(この時はルワンダ人の友人が当たりました)。

朝から鶏を捌き、調理が完了するのは正午過ぎ頃。半日掛かりの料理です。

ハレの日に相応しい美味しいルワンダ料理です。

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