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　今回のテーマは、【活動～サモアでの歯科衛生士としての活動その②～】についてご紹介します。

　歯科の２大疾患と言えば、むし歯そして歯周病です。すでに、むし歯予防についての活動については紹介しましたので、今回は歯周病についてお話しします。すでに想像できるとは思いますが、サモア人の口の中の環境は、よいと言えないです。砂糖摂取量が非常に多いうえ、正しい歯磨きの方法や歯磨き習慣が定着していないため、私が治療している患者様は重度の歯周病の方が多いです。

　サモア国立病院でのシステムですが、初診で歯科医師かセラピストから歯周病と診断された患者様で治療を希望される方、または歯科医師かセラピストでは治療が難しいケースが歯科衛生士である私かサモア人の歯科衛生士に依頼がきます。

　初診では治療の説明と同意を歯科医師かセラピストにサモア語でお願いしています。その後、全身疾患がないかを必ず確認します。特にサモア人で注意が必要な疾患は、糖尿病です。歯周病と糖尿病は密接に関係があります。糖尿病の患者様は、治療すると回復するはずですが、傷口から容易に感染しやすく、逆に歯周病を悪化させてしまうこともあります。その事を知らないで治療するとトラブルになります。治療後も正常な方と比べると治りが遅いです。また、健康診断を受けたことのない人も多いため、糖尿病ではないという患者様で怪しい場合、または糖尿病患者の場合は歯科助手に頼んで血糖値を測ってもらいます。その位、糖尿病の患者様が多いということです。もしも高値や正常値を少し超えた場合は歯科医師に相談して、先に医科受診をするかの判断を仰ぎます。医科受診が必要な場合は、歯科医師が医師の診断が必要である書類を作成してもらい、患者様に渡します。後日予約日に医師の診断書を持ってきてもらい、最終治療できるかを歯科医師に判断してもらっています。要治療の患者様は先に治療をして症状が安定してから再受診してもらうように歯科医師から説明してもらいます。私が活動開始した当所は、全く全身疾患について確認してくれていなかったのですが、現在はオーダーが入った段階で確認すると全身疾患を確認してくれるようになり、治療もスムーズになりました。

　また、重度の歯周病の場合は、写真のように依頼してきたスタッフと一緒に治療する場合もあります。このような形が一番望ましいのですが、お互いに予約患者がいっぱいで難しい場合は、治療の状況と今後の計画にについて説明をするようにしています。スタッフも私が治療した後に、別の治療をする場合もあるので、その際に歯ぐきの状態を報告してくれることもあります。1年経ってやっとここまで治療の信頼を得たのだと思います。

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　患者様も初めて歯石を取る方が多いため、どのような治療するか知らないため、事前にどのような治療をするのか、治療費の説明をし、同意を得て行います。治療中も痛くないか確認するようにもしています。歯石や着色を初めて除去する人がほとんどであるため、非常に多くの時間が必要になります。そして何より歯石が非常に固いのです。綺麗になった口の中を見てもらうと感動してもらえますし、術前術後では爽快さが変わります。そのことに気付いてくれますが、その後もその状態を継続できるかは、その患者様が正しく歯磨きできるかにかかってきます。その為、私は必ず治療後はその日に歯磨き指導を入れています。以前は、歯磨き指導は別日にしていましたが、ほとんどのサモア人が２回目の治療に来ない傾向にあるため、情報は盛りだくさんになりますが、その日に入れるように治療内容を変えました。これも経験から得たものです。患者様も６か月後に再来院してもらうようにお願いしていますが、サモアではまだまだ来てもらえる患者様は少ないです。少ないながらも来てくれる患者様もいることが嬉しいですね。

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　現在、再来院を含め２５０名近くのサモア人の方の歯周病を治療してきました。残り５か月で期間も短くなってきました。さらに、サモア人の歯石は本当に硬いため、ここで一句サモア人の歯石は化石だよ～。教科書でも見たことのない大物だなあと感じることが多いですが、歯周病患者様の症状が少しでも改善するようにコツコツ活動を続けたいと思います。

　日本では歯科衛生士が歯周治療を専門にすることも多くなってきました。このブログを見て、私も歯石がある、歯ぐきの調子が悪いと感じる場合は、お近くの歯科医院を受診して下さいね。サモアですぐに歯周病治療とはまだまだ難しいですが、日本ではたくさんの歯科医院とスタッフがいるため、すぐに治療が開始できます。その位、日本の歯科医療は恵まれていることを感じる毎日です。