思いっきりやってごらん!

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佐賀 直子
(北海道)

ボランティア/職種
日系社会青年ボランティア
日系日本語学校教師
派遣国
中南米
ブラジル
一言メッセージ
10代からの夢を叶えて、日本の反対側へ。今度は生徒たちの夢を実現させていきます☆

 

Corpus Christi ~聖体祭~

2017.06.15

ブラジル 人 文化 生活

(写真:市街中心地にある大通りを通行止めにし、聖体祭を祝うために道路に木くずなどで作られた特別な「カーペット」が1キロメートルに渡り敷かれます)

 今週はキリスト教関係の祝日が2つ重なりました。

ひとつは前出した「サントアントーニオの祝日」。

そして、もうひとつが「Corpas Christi(コーパス・クリスチ)」と呼ばれる【聖体祭】です。

聖体祭というのは、イエス・キリストの体を意味するパンと、血を意味する葡萄酒の儀式とされる聖体の祝日だそうで、イースターで復活した後、地上にとどまっていたイエス・キリストが天国へ帰って行かれたとされる日とのこと。

イースター(ブラジルでは「パスコア」と言います。日本では「復活祭」ですね)から60日後の木曜日がその日。

写真のように、教会へ続く道路に色をつけた木くずや砂、花、ペットボトルのキャップなどを使ってキリスト教にまつわる絵を描き、1キロメートルにもおよぶ長いカーペットを作ります。

 デザインの多くは、イエス・キリストやマリア様、キリスト教の聖人、パンや葡萄酒、平和の象徴である白ハトです。

写真の絵は、平和を象徴する白ハトと、十字架を持った白い子ヤギ、葡萄酒が書かれています。

どうして子ヤギが描かれているんだろう? と疑問に思った私は、任地の方に聞いてみました。

その方のお話によると、子ヤギはその昔、生贄に捧げられていたそうで、その血も葡萄酒を象徴しているのではないかとのこと。

(一般的にはパンはイエス・キリストの肉体、葡萄酒はイエス・キリストの血だと言われているそうですよ)

そのお話を聞いてからカーペットを見てみると、確かに、白い子ヤギの首あたりからワイングラスへ向かって紫色の線が描かれていますよね。

聖体祭のカーペットの絵には、ひとつひとつ意味が込められ、丁寧に描かれています。

(写真:いろとりどりのものを使い、このカーペットには任地にまつわる絵とメッセージが描かれていました)

 上のカーペットは、任地の近くにあるパンタナール湿原をモチーフにしたものです。

女神さまなのでしょうか? 水甕を持った女性が水を流し、それが川となってパンタナール湿原を潤しています。

湿原にはヒョウやアラーラやトゥユユと呼ばれる鳥の絵が描かれ、

【 たとえ小さな土地であったとしても、私にとっては聖なる大地に変わりはない 】

という、インディアンのことばが添えられていました。

それを知ったとき、「世界中の誰もが同じ思いをしていたら、この世から争い事はなくなるのにな…」と思いました。

 

(写真:このカーペットの先にはステージがあり、ミサが行われていました)

 いろとりどりのカーペットの先にはステージがあり、夕方、ミサが行われました。

そして、任地時間 17時。

ステージから十字架、侍者、白い衣装を纏った少年少女たち、司祭、修道者、そしてクリスチャンの方々が列をつくり、カーペットの上を行進していきます。

せっかく作った美しいカーペットを、せめてあと1日だけでも見たいと外国人の私は思うのですが、クリスチャンの生徒たち曰く

「先生、綺麗でしょう? もったいないよね。

でも、これは特別なカーペットで、聖体祭の儀式のためにつくられた神聖なカーペットなんですよ」

と教えてくれました。

映画界でいえば、アカデミー賞のレッド・カーペットのように、なくてはならない大切なものなのだとか。

生徒たちの分かりやすい説明に、なるほど、と納得しました。 

 生徒たちも学生時代に作ったという美しいカーペット。

数時間でなくなってしまいますが、来年も、その先も、この町の教会へ続く美しいカーペットが敷かれていくのを見続けていたい気持ちになりました。