JICA海外協力隊の世界日記

ユメニカケル~日々是気付~

ブレッドフルーツが食べたくて

ブレッドフルーツというものを知っていますか?日本語では「パンの実」と呼ばれるこの実は、大洋州では広く食べられています。

トンガでは「mei(メイ)」と呼ばれ、今、旬な食べ物です。

このメイと出会ったのは、私がトンガに来たばかりの頃に34日で行った、ホームステイ先でした。

そのとき、語学訓練中であった私は、先生から宿題として、トンガ料理のレシピを教えてもらいなさいと言われました。そして、ホストマザーにたどたどしいトンガ語と英語で、教えてほしいと頼みました。

その次の日だったでしょうか、なぜか裏の家に住むおばさんがホームステイ先のキッチンに突如現れ、メイチップスを作ってくれました。

(写真下 裏のおばさんが作ってくれた懐かしのメイチップス)

果実のような形をしていますが、蒸したり、揚げたりすると、芋に似たような口当たりと味です。

エウアに赴任してから、自分の家にもメイがあることを知りました。

去年の1月頃だったでしょうか、何個も実がなっていたので、試しに1個、採ってみました。

すると、粘々とした白い汁がぽたりぽたりと出てきて、それがまな板にも包丁にも付き、それが洗剤でも取れず、後処理がとても大変でした。

こんな処理が大変なものをトンガ人は食べているのだろうか・・・と不思議に思い、その苦労からちょっと敬遠してしまいました。

その後、去年大きなサイクロンが来たせいか、メイは実らなくなっていました。自然災害の影響力ってすごいなあと感心さえしてしまいました。

そして、つい12週間前から、1年ぶりにメイがそこらじゅうで食べられるようになりました。

今回こそ、メイが食べたい!そう思い、活動先の人にも

「どうなったら、メイは食べられるのか」

とも聞きまわりました。

そして、先週の土曜日に同じ島の隊員が家に来て、メイが食べたいという話になったので、自分たちで採りました。

またしても白い液はぽたぽたと出てきます。まな板でそのまま切ろうとしたら、

「トンガ人はまずは皮を削っていましたよ」と来ていた隊員が隣のトンガ人のお家で見ていたメイの食べ方を教えてくれました。缶の切り口のような、刃になる部分を使って、皮を削っていきました。

その後、包丁で切り、チップスにしたり、茹でてみたりしました。

でもこれ、本当に、完熟してたメイだったのかな。。。と疑問に思い、

メイについて日本語ですが調べたところ、メイはとても栄養価が高く、メイ1つで成人男性の1日分のカロリーに相当するということでびっくり・・・!!!

ですが、完熟については載っておらず、またしてもトンガ人から情報収集することにしました。

日曜日の教会後に行ったトンガ人の家でメイがまた出てきたので、「どうなったら完熟なのか」と尋ねたところ、「黄緑~黄色になったら」と言われました。

そして、昨日、大家さんが家の周りの草刈りをしてくれていたので、またメイについて尋ねてみました。

そしたら「メイ好きなの?採ってあげるよ」と言ってくれて、どこからか、とても、とても長い棒を持ってきて、高いところにあった食べごろのメイの茎の部分を一突きし、落とすというプロの技を見せてもらいました!!!(写真撮り損ねたのがほんとに残念・・・)

他にも白い汁がまだ出ているうちは熟れていないという情報も得られました。

このように現地の人の生活を知らないと、食べられない食べ物がいくつもあります。現地で生活することによって知ることができるのだなあと改めて思った経験でした。

私の生活はしばらくメイを主食とした生活が続きそうです(笑)

(写真下 自分で作ったメイチップス 食べだすと止まらない)

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