JICA海外協力隊の世界日記

添野良一のウルグアイ滞在日記

素晴らしきシニアボランティア達

 私は、2015年4月に駒ケ根訓練所に入所し、初めてJICAボランティアの一員になりました。ウルグアイに赴任して丁度一年間が経過したところです。

 駒ケ根の訓練所では素晴らしい若者達に出会い、私は驚きました。彼らは自分のことより、困ってる人の為に何か出来ないか、自分にも何か出来ることがあるのではないか、苦労を共に、と考える若者達がいました。

 青年海外協力隊の任務は、彼らの仕事としての経歴上は不利になるかもしれないのに、何で困難な任務に挑戦していくんだろうと私には理解しがたいものがありました。でも彼らの素早い行動力や前向きな素直さ、何事にも創意工夫する強さを身近に感じました。こんな素晴らしい若者達がここに居る、居たんだと思いました。こんな彼らがいてくれるのだから、日本は大丈夫だよとさえ私は思いました。若者達の博愛に富んだ人生へのとらえ方に感心しました。

 ところが若者達だけではありませんでした。ここウルグアイには、私も含めシニアボランティアだけで現在19人います。

 シニアボランティアにはリピーターが多数ということも分かりました。生活費は多くないのに、知恵を出し工夫をし、多少の辛抱や我慢を重ねて日々の任務をこなしています。「何故そこまでやるの?どうしてやるの?やれるの?」と私は彼らの話をここでも感心しながら聞いています。

 シニアボランティアの彼らは日本での基盤を築き、精神的・肉体的・物理的・経済的にも余裕がある人達に思えます。それでもなお、自分に出来ることで世界の人々に還元出来ることはないかと奉仕精神にあふれた方々です。

 シニアボランティアの一員として歩き始めたばかりの私は、先輩ボランティア達の話を興味深く聞かせてもらっています。私には真似出来そうにないなぁ~と思うこともしばしばですが、励まされます。

 日本も第二次世界大戦後70年余が過ぎ、民主教育を受けた人々が世の中の大半となり、自由主義で豊かな社会となりました。第二の人生や老後の暮らしを日本国内ばかりでなく、趣味や生きがいとして他国にまでも還元するという選択が出来る社会になったんだなぁと実感します。

 日本では生涯現役という考えもあります。老後はゆっくり田舎暮らし、また海外ロングスティなど自分の老後の過ごし方も自由に種々選択できる社会、時代になってきました。幸福への追求もいろいろですが、シニア世代のこの地での奮闘ぶりも素晴らしいです。

 私は初めてのシニアボランティア活動の中で、私の方が得るものも多くあります。また先輩ボランティア達からもそれぞれ職種は違っても多くの刺激を受けています。有難い出会いを重ねています。

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