菅原洋子のミャンマー滞在日記

RSS

菅原 洋子
(神奈川県)

ボランティア/職種
シニア海外ボランティア
作業療法士
派遣国
アジア
ミャンマー ヤンゴン市
一言メッセージ
ミャンマーへリハビリ支援のために来ました。政権交代で障がい者の人権も大切にする社会を期待しています。

 

私のランチ

2017.04.26

文化 生活

配属先の病院には食堂がなく、近くに適当なレストランもないのでここの職員の多くはお弁当を持ってきています。いつの頃からか、私も一緒にみんなのランチに入れてもらうようになりました。一緒に食べているのは主任クラスの4-5名です。自分で料理をしてくる人もいますし、母親と同居の人はお母さんが作ってくれます。

基本はご飯とおかずを二種類、みんな自分のおかずを真ん中において共有します。「取り箸」という習慣はないので、どのおかずにも直接自分のスプーンを入れます。ランチボックスは三段重ねのアルミ製です。またお箸ではなく、アルミ製のレンゲような形のスプーンです。これで麺も食べられます。

家庭料理の中心はやはり鶏肉やエビ、魚をミャンマー調味料と油で煮込んだカレーです。カレーと言っても日本のカレーとは調味料が違います。およそ油とミャンマー調味料(魚醤など)で煮込んだものを「カレー」と言って本では紹介されています。ヤンゴンはエビも魚も種類が豊富で、材料によってまた家庭によってカレーの味は違います。因みに魚は川魚が中心で、大きな白身魚はふっくらとして美味しいです。赤身魚はほとんど見かけません。またヤギ肉と豚肉は食べますが、牛肉はあまり食べません。ものの本によれば、牛は家畜であり大事な稼ぎ手であるからといいます。それに肉牛は飼育していません。

家庭料理の副菜はサラダです。材料は茄子の蒸し煮、トマト、玉ねぎ、香菜、キュウリ、唐辛子、干しエビなどをよーく混ぜて豆の粉とチリソースで味を調えます。それにスープです。料理自慢のPTPhysical Therapist、理学療法士) 主任は骨までやわらかくなったチキンスープを時々作ってきてくれます。何時間煮込むのかと聞きましたら、圧力鍋だから簡単よと言っています。魚も骨までやわらかくなります。そこに葉物の野菜が入ります。葉物野菜は多くの種類が市場の八百屋には並んでいますが、私には名前もわからないし区別もつきません。ただ空心菜だけはヤンゴンの周囲にも多く栽培されているのでわかります。それにゆで卵、オクラなどのゆで野菜、漬物、お茶の葉を発酵させたラペッという材料と豆やトマトなどを混ぜたラペットウも出てきます。漬物はマンゴーの青い実を2cm角ぐらいに切って、油と独特の調味料に漬けたものを各家庭でも作っており、お店でも売っています。これは私が大好きで、PT主任が家で作る漬物は絶品です。作る時期は12月や1月など乾季に入ってマンゴーの実が青くなるころです。それに青菜の一夜漬けもあります。これはさっぱりしていて、脂っこいカレーと一緒に食べると食欲が増します。4-5人で一緒に食べていると数種類のおかずが並ぶので、私はささやかなお弁当を作っていくだけでたくさんの家庭料理にありつけます。

ミャンマーの食材にはさつま揚げのように魚の身をつぶして団子状にしたものがあり、それを煮物にしたり、焼いたりします。日本のさつま揚げより硬めです。それに魚の身をほぐしたふりかけのようなおかずもあります。すこし辛いのから、すごーく辛いのや、ナッツやゴマなどを入れたものもあります。市販品で幾種類か売っているのですが、各家庭でも作るようで、ランチでいただく時には微妙に味が違います。市販品の小魚の素揚げなどは香ばしくておいしいので、私もスーパーで探すのですが店によって味がバラバラなので買う勇気がでません。

ミャンマー全体の習慣なのか、自分の誕生日には職場の人にお昼をご馳走します。ときどきレストランからチャーハンや麺料理が運ばれたり、病院の食堂の人(患者の昼食と夕食を作っています)がモヒンガーと言われる料理を作ったりしています。また、時々退院する患者さんや、外来の患者さんなどが職員にプレゼントしてくれます。宅配のチャーハンや焼きそばの量は、日本の一人前の量の30%増しくらいに思われます。ミャンマーの人は麺料理を朝ごはんで食べたり、夕方に小腹がすいたらちょっと食べたりします。だから屋台の麺料理屋さんも多く、朝だけ開いているお店もあります。

昨年は誕生日に何を準備していいのかわからなかったのですが、今年は誕生日に日本食堂から巻きずしを配達してもらおうかと考えています。ただ、皆が食べてくれるかどうか心配です。なぜなら私たちにとって意外なものが好まれなかったりするのです。例えばタコやイカのような足がいっぱいついている軟体動物は気持ちが悪いとか、豚を食べない人は、肉はもちろんウインナーでもベーコンでも絶対に食べないとか、海苔は食べないとか私には思いがけないものを食べません。

そして私は何を料理しているのでしょう。一度日本式カレーを作って持って行ったのですが、皆さん一口食べてその後は手をつけませんでした。日本味の煮物も人気はありませんでした。よく食べてくれるのは、ポテトサラダやインゲン、アスパラ、さやえんどう、オクラなどのゆで野菜、そして意外だったのは糠漬けです。ぬか床をいただいたのでニンジン、大根、パプリカ、キュウリで作ってみました。卵焼きより、ゆでたまごが好まれますし、ウインナーも鶏肉にすれば大丈夫です。平こんにゃくを甘辛く煮たものや、日本食屋さんで買ったさつま揚げを焼いたものが好評だったので嬉しくなりました。

 季節によって市場に並ぶ野菜も少しずつ変わります。最近さやえんどうをあまり見なくなりました。ヤンゴンの市場で売っているものの半分くらいはまだ試していません。例えばヒョウタン、ごつごつの青い実、茎の長い青菜など。残り数か月のうちに、料理できればいいなと思っているところです。