5Sでゴー 薬剤師マラウイ奮闘日記

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砂田 幸江
(東京都)

ボランティア/職種
青年海外協力隊
薬剤師
派遣国
アフリカ
マラウイ リロングウェ県リロングウェ
一言メッセージ
マラウイの病院で現地の薬剤師やスタッフとともに日々マンクワラ(薬)の管理に奮闘中です。

 

言葉が通じない...

2018.05.30

活動

私が赴任しているマラウイの公用語は英語と現地語のチェワ語。配属先であるカムズ中央病院の同僚は英語が話せる。日常的には現地語のチェワ語が飛び交っているが、英語が通じるので私の現地語のスキルはあいさつ程度で向上していない。多くの青年海外協力隊員が現地語や初めての言語で活動していることは本当にすごいことだと思う。義務教育で触れてきた英語で何とかできる私は恵まれているはずで、非常に楽をしていると思う。がしかし私の英語能力は…。

赴任する前、日々英語を使う生活をしていればそれだけで英語が上達すると思っていた私。もちろんそんな甘いことはなかった!言語習得は能力や環境じゃなくて努力で習得するのもだと、いまさらにして思い知っています(当たり前すぎますね…)。訓練所でも思いましたが、英語が出来る人はそれなりの多大な努力をしていました。そして赴任してからも努力を怠らず勉強し続けています。日々、努力の足りなさに反省の毎日です。

言葉が通じなくてもコミュニケーションは取れる!と私は思う。もちろん身振り手振りでどうにかできる部分や、しばらく一緒にいると単語を並べるだけでも相手が推測してくれる(相手の理解能力が向上する!?)。そして何よりも感じるのが自分の変化。言葉が通じないという自覚が自然と行動を変える。日本にいる時は言葉でコミュニケーションが取れるという過信から、取り組むことが面倒だと思っていた小さいことを毎日自然にかかさず行っている自分に気が付く。笑顔であいさつする、ちょっとしたことでもお礼を欠かさない、服装や髪形の変化を素直に褒めるなどなど。日本では疲れているとなかなかできなかったことを率先してしつこいくらいにやっている。ちょっとした誤解がありそうであれば、必ず確認するし、小さなことでも謝ったり声かけを忘れない。もともとマラウイの人々がそういうことを自然にできる人たちであるということも大きい。廊下ですれ違えば、何回目であっても必ず声をかけてくれるし、ちょっとイライラしていたり落ち込んでたりするとすぐにバレて、どうした~と気にかけてくれる。マラウイの人々は人とのコミュニケーションを非常に大切にするし、本当に暖かい。今自然にできていることを、日本に帰っても継続していけるようにしたいと思う。

がしかし、コミュニケーションは何とかなるにしても「仕事をする」となると言葉が通じないとどうにもならないことが多い。はっきり言って役立たずである!薬剤師として派遣されている私が専門的な仕事をしようと思えば、持っている知識の活用が絶対必要である。しかし知識は外に対して表現できなければ、持っていないのと同じである。つまり英語で知識を説明できない私は、無知な役立たずとなる(>_<)。もちろん知識以外に役立てることはあると信じたいが、薬に関する議論になると思っていることを伝えられない自分に腹立たしさしか感じず、役に立たない自分が情けない毎日である。そもそも問題がなにかも、何が起こっているかすら理解できないことのほうが多いもんなぁ…。なので私は職場に滞在する時間はより長くしたいと思っている。何が起きているかは分からなくても、せめて何かが起きていることは感じられるから。

言語が通じなくても図々しくいろいろな所へ出没して突撃するのは我ながら成長したとは思う。とりあえず行ってみて当たって砕けろの毎日である。出来ない出来ないと言っていても仕方ないので始めたことの1つ。それが朝のMorning Reportへの参加。毎日の患者情報の伝達や学生による症例報告が行われている。各診療部門ごとに開かれているが、私はMedical Departmentのに日々出没している。ちょっとは英単語の習得につながったと信じたい。聞き取れないことも多いけど、日本ではなじみの少ないマラリアやHIV/AIDS、鎌状赤血球症などの症例や治療に触れられるのもとても興味深い。さらに薬の在庫や投与量について質問を受け、医薬品情報業務につながっていることも予想外の収穫だった(外国人の私は目立つので、薬剤師だということは認識され、英語はできないけど聞けば少なくとも後から答えは持ってきてくれる人だと思ってもらえている!?)。吸入薬の手技についてのプレゼンテーションを実施する機会も得られたのは貴重な経験だった(といっても実際のプレゼンテーションは教育もかねてインターンにやってもらいましたが)。私以外の薬剤師が誘ってもなかなか参加してくれないことは残念。早朝開催なのと、その場で質問されて答えられなかったら困るという恐怖心があるらしい。ここは英語のできない私はラッキー。英語能力がばれているので難しいことは聞かれないから堂々と参加していられる(笑)。

ただせっかくマラウイで働いていて、言葉ができたらもっと役に立てることが多いのにともどかしいことは本当に多い。今更仕方ないので、私は私のできることをしっかりやるのみだ!が、英語ができて問題なく仕事をする外国人を見るとうらやましいやら自分が情けないやらの毎日です。やはり言葉は努力して習得するに限ると身に染みる日々である。