JICA海外協力隊の世界日記

Jamm Lekk 平和だけ。

ストライキ

朝、病院にいくとチケット売り場に群がる患者さん。

一言「今日はストライキだから」と言われ、椅子に座り込むマダム、とぼとぼ帰っていくお母さんと赤ちゃん。

ここ最近の病院の様子です。

5月から頻繁に行なわれているストライキがなかなか終わりません。

日本にいたときは、ストライキをしたこともストライキの被害を受けたこともありませんでしたが

ここセネガルでは頻回にストライキが起きています。

 

 

今回のストライキの理由は

国に雇われている医療従事者のお給料が3ヶ月以上支払われていないということらしいです。

以前は、お給料が少ないという不満や労働時間が長い・休みがないなどの理由で行われていることもありました。

 

毎日がストライキとは限らず

今週は月・火は通常診察、水・木・金がストライキなどと決めてストライキがあります。

またストライキとはいいつつ、

夜勤のように少人数が待機しており緊急診察やお産などの対応はしてくれます。

(ストライキ中でも頑張って啓発をしてくれるマダム)

 

病院職員がお給料払われていないのでもちろん被害者なのですが、

ストライキされて一番被害を受けるのは患者さんたち。

この患者さんは今日のために村からいくらお金かけてやってきたのか考えたり

診察のために次の日まで一晩外で寝て待ったり、いったん村まで帰る様子をみると

ほんとにやりきれない思いがします。

 

患者さんたちはなんにも、なーんにも、悪くないのに。

ストライキがあることを受け入れるしかありません。

そのような患者さんたちを前にして、

ゴミ拾いしてゴミ拾いの啓発。

この人たちからしたら

ゴミが散らかっていることなど問題ではありません。

病院が機能していること。

診察や予防接種が行われていることがなにより重要なことです。

ゴミすて啓発や手洗い啓発を、聞いてくれなくても仕方ないです。

 

受けたい時に医療が受けられないという医療格差や理不尽に対して

どうにかしたいと思ってきたはずが結局きただけでなにもできません。

わたしは

診察はできないし、薬処方もできません。

ボランティアだからできないではなく

実際やってもいいって言われたってわたし自身そんな実力もありません。

安全で、それなりの機能が整っているところ。

わたしが活動できるのはそうゆう場所です。

(翌日にはゴミが散らかる。いたちごっこのゴミ拾い)

 

患者さんから「いつになったら診察始まるの?」と聞かれても

「ストライキなんだよ、ごめんね」と答えることしかないできないもどかしさ。

 

こんなモヤモヤした思いをよく感じます。

自分に全てが変えられるなんて思っていませんが、悔しさを感じてしまいます。

自分の活動の中で、できることをできる範囲でやっていくしかないです。

 

IMG_6894.jpg

そろそろラマダンが終わります。

世界中で穏やかにラマダンがあけますように。

 

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