JICA海外協力隊の世界日記

モロッコ便り★ハムドゥリッラー

活動★医療キャラバン

モロッコでは、医師や看護師等の医療者が薬や医療機材とともに村落部等を訪問し、無料診察を行う医療キャラバンというものが行われています。モロッコ人が行っているボランティア活動です。
モロッコは、都市部は発達しているところが多く、公立の保健センターやクリニック(有料)等の医療機関も複数あります。しかし、村落部は移動手段や医療機関が少ないまたはないことがあり、都市部より貧しい人々が多いです。そういった住民を対象に行う医療キャラバンはとても意義のあるものだと感じます。

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枚目の写真は、モロッコ南部の山の上の学校でのキャラバン。JICAの日本での研修に参加したことのあるモロッコ人の団体が共催していました。2日間で1400人の診察をしたとても規模の大きい医療キャラバンでした。モロッコ人の方達と34日、寝食をともにし、参加者の方と交流を深めたり、生活習慣の違いを改めて感じたり、とても貴重な体験でした。

任地でも、春頃から複数のキャラバンが行われました。私の配属先であるモロッコ国の保健省と民間のNGO団体(モロッコではアソシエーションと呼びます)などが共同して行うものが多かったです。

2枚目は歯磨き啓発と歯の検診の時のものです。モロッコでは、歯がない人をよく見かけます。にこっと笑うと前歯がなくてびっくりすることがあります。ミントティーという砂糖たっぷりの甘いお茶を毎日飲み、甘い物をよく食べるので、歯磨き啓発はとても大切だと感じます。診察の際に虫歯のひどい子どもも多くいました。そして、その治療手段は歯を抜くこと!もちろん初期の虫歯であればそこを削り詰め物をしますが、ひどい虫歯だと抜くという治療になります。歯を抜かれる子どもが多いことに驚きました!!医師が模型を使って歯の磨き方を子ども達に説明したり、歯に意識を向けてもらうためにポスターの歯のイラストを参考にしながら歯の絵を書くブースがあったりしました。ちゃんと歯を磨いてくれるようになると良いな…

3枚目は、乳がん検診や糖尿病等の様々な診察を行ったキャラバン。多くの人が来ていました。乳がん検診は触診が主で、異常がみられた場合はマンモグラフィー等の検査をします。

キャラバンの際は、朝昼の食事を用意してくださることが多いです。朝早いので、まずはみんなで朝ごはんとしてパンやオリーブを食べ、昼食にはクスクス等を用意してくれます。みんなで大皿を囲んでの食事は、楽しみの一つです。モロッコでは食事は手で食べることが多いので、写真のようにみんなで大皿から手でとって食べます。
キャラバンを通して、他の保健センターの人や地域の人、アソシエーションの人など知り合いが増えたり、村落部での生活などモロッコの様々な側面を知ることができたり、とても興味深いです。

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