モロッコ便り★ハムドゥリッラー(髙野隊員は帰国しました。)

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髙野 友花
(神奈川県)

ボランティア/職種
青年海外協力隊
助産師
派遣国
中東・欧州
モロッコ エルジャディーダ県エルジャディーダ市
一言メッセージ
モロッコで助産師として母子保健活動をしています!現地の文化を学びながら、自分にできることを少しずつ取り組んでいきます!

 

モロッコ人の人との距離感

2018.04.09

こんにちは。日本は新生活の時期ですね。桜が恋しいです。

さてみなさん、モロッコについて、どんなイメージがありますか?

私はモロッコに来る前、モロッコという国は知っていましたが、1枚目の写真のような可愛い雑貨と青い街と砂漠がある…という位しか知りませんでした。調べてみても、イメージがなかなか湧きませんでした。特に、国教がイスラム教であるというところがイメージするのが一番難しかったです。日本にいると、イスラム教の人と知り合う機会はほとんどありませんよね。イスラム教の人々ばかりの場所ってどんな感じなのだろう…と知らない、想像できないからこそちょっと怖い気持ちすらありました。

モロッコに来てみて、モロッコ人の人懐っこさ、おもてなし精神、人との交流が好きなことにとても驚きました。そしてなんと言っても人との距離が近いです!物理的にも、精神的にも近いなと感じます。

モロッコの挨拶は、同性は頬をくっつけて挨拶をします。日本人の私にとって、この挨拶をすることは、とても変な感じでした。今ではすっかり慣れ、隊員や外国人ともうっかりこの挨拶をしてしまうこともあります(笑)

子どもには頬にキスをするのが一般的です。みんなにキスをされ、可愛がられている子どもを見ると、こちらも温かな気持ちになります^^


「食事においで」と突然誘ってもらうこともよくあります。そのまま泊まっていっていいんだよ~と言われることも。「事前に約束をする」という概念は薄いようです。日本人の感覚からすると少し変な感じがしますが、突然遊びに行って、泊まってということが普通だそう。モロッコの家は、いつお客さんがきてもいいように、写真のような大きなソファーが置いてあるサロンがあります。みんなで食事をし、夜はそのままソファーで眠ることもよくあります。お客さんを迎えることが前提で家が建てられています。

誰かが亡くなった時、病気になった時には、グループでお見舞いに行きます。

先日、同僚の兄弟が亡くなった時には、職場から電話をかけ、代わる代わるその場にいた同僚全員がお悔みの言葉を伝えていました。もちろん私も。日本だとそっとしておこう…となりがちな気がしますが、こうやって心配しているよ、とストレートに伝えることも良いなと思いました。

また他の同僚が手術をした際には、同僚みんなの都合を合わせ、家にお見舞いに行きました。ひとりひとりがお見舞いに行くよりグループで行く方が相手の負担が少ないからだそうです。病人の家族がお茶やお菓子を用意してくれ、病人とともにお茶の時間を12時間楽しみます。お見舞いに来た人は、みんなで出し合ってお見舞い金を渡します。

モロッコ人は、人との繋がりをとても大切にしているように思います。ようこそを意味する「マルハバ」という言葉をよく聞きます。私もいつもこの言葉をかけてもらいます。職場ではもちろん、お店の店員さんやタクシーの運転手、時には道端の知らない人からも。

 モロッコ人は飢餓で死ぬ人はいない。

 自殺も禁止だからする人はほとんどいないよ。

と同僚が言っていました。イスラム教の教えももちろん関係していますが、この言葉に、モロッコの人のつながりの強さが現れている気がします。結婚するまでは実家に住むのが当たり前で、結婚してからも両親と同居している人も日本に比べると多いです。いつも誰かが近くにいて、一緒にお茶や食事をする。産後のお母さんたちを見ていても、家族が何人もお母さんのそばに付き添ってサポートしています。日本も昔はこんな感じだったのかな…とモロッコ人の様子をみていて思うことがあります。

もちろん、モロッコ人だからと言ってみんなが良い人ではありません。この習慣はどうしても受け入れられない、理解できない、と思うこともあります。でもそれはきっと日本も、どこの国に行っても同じ。良い面も悪い面もあるのはあたり前。

ちょっと怖い気持ちすらあった最初のイメージとは裏腹に、今はモロッコが好きです。

モロッコ人は寛容で優しい人が多いこと、イスラム教の生活を知ったこと、そしてその上でモロッコという国を好きになれたことは、私にとってとても貴重な経験だなと感じています。