JICA海外協力隊の世界日記

心はいつも晴れ☀ in Uganda

Letter project

Mulenbe!(こんにちは)

今回は「Letter project」の取組について紹介します。

「日本の友だちと文通がしたい」
ある時、生徒からそんな相談を受けました。日本のあいさつや文字、ダンスなどについて質問されることは多くありましたが、そんな提案は初めてでした。嬉しさよりも驚きの方が強かったように思います。というのも、ウガンダの郵便システムが日本とは大きく異なるのです。ウガンダには個人宅に手紙が届くというシステムがありません(住所もありません)。そのため、学校や企業は郵便局に私書箱を設置していますが、個人で私書箱を設置している人は多くはないでしょう。郵便ポストがないため、直接、郵便局を訪れて手紙を投函しなければならなかったり、日本では一日足らずで届くような距離であっても1週間ほどかかると言われたりと、あまり便利なものではないのです。そのため、手紙を書くことが一般的ではないと思っていました。

さて、生徒から提案を受けてふと思い出したことがあります。「飛行機に乗るのが夢」と話してくれた生徒のことです。ウガンダでは、飛行機に乗って旅行することはまだ一般的ではありません。飛行機を間近で見たことのある子どもも多くはありません。手紙が子どもたちの夢をのせて飛行機で運ばれる様子を思い浮かべ、子どもたちの視野を広げる機会になるに違いない、子どもたちからの提案なのでぜひ実現させたいと、早速準備に取り掛かりました。

「Letter project」と名付けたこの取組。今回は、本校の代表者として数名を選出し、全員で一通の手紙を作成して日本の学校へ送付することにしました。ちょうど日本の中学生くらいの年齢であるS1、S2のクラスから参加者を募ると、予想以上に多くの生徒が興味を示したのは嬉しい悲鳴でした。なんとか各クラス数名の代表者を選出した後、その代表者たちとともにトピックを決めて早速手紙を書き始めました。内容は「自己紹介」「学校生活の紹介」「日本の友だちへの質問」という3つに絞りました。

「学校の行事のこと、授業のこと、好きなスポーツのことなど、何を書いてもいいんだよ」とたくさん記入させましたが、慣れない作業に悩みながら書く子もいました。たくさん書いてくれても内容が重なっていることも少なくなく、編集作業は大変でしたが、それでも子どもたちの生活の様子を感じ取れたのは嬉しかったです。
微笑ましかったのは、学校給食でどんなものを食べているのか書いていた子どもの記事です。ウガンダの学校の一般的な給食は「ポショ豆」なのですが、「学校ではライス、チキン、ポショを食べています」「ライスやフィッシュが出されます」などと、少し背伸びして記入している子がいたのです。ウガンダでは、ポショ豆以外のライスやお肉が週1回出ればお金がある学校、という認識があり、毎週土曜日にお肉を食べられる本校は恵まれている方だと言えます(魚は出ませんが)。しかし、お肉はチキンではなく牛です(チキンの方が高値)。そう考えると、毎日違うメニューが提供される日本の学校給食には驚くばかりです。

ということで、3学期が終わる直前に日本の学校へ手紙を送付することができました。日本の子どもたちがどんな様子で手紙を受け取ってくれるのか楽しみです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
Wanyala naabi!(ありがとうございました)

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