JICA海外協力隊の世界日記

心はいつも晴れ☀ in Uganda

P.E. Workshop②

Mulenbe!(こんにちは)

今回も引き続き体育ワークショップについて紹介します。

ワークショップで印象的だったのは、参加した先生方の意欲的な姿勢です。今回のワークショップでは、参加者の先生方に生徒役になってもらう活動をいくつか取り入れました。「生徒役になることで感じられることもあるだろう」という考えからです。しかし、体育を担当する先生方を招待したワークショップだからといって、全員の先生が活動に参加することは難しいだろうと私は考えていました。先生方の中には、動いたり汗をかいたりすることを好まない人もいることは今までの活動の中で幾度も感じてきました。運動着がない、見学だけで十分、という先生方もいるだろうと予想していたのです。
ところが、ワークショップが始まってみると、そんな私の予想はいい意味で裏切られました。運動着を持っていないと話していた先生が、当日、新しい運動着に身を包んで参加していました。全員が当たり前のように模擬授業などの実技に参加(写真参照)し、どんな活動にも熱心に取り組んでいました。時には、「もっと難しい動きに挑戦したい」という声があがったり、「ボールを落とさずにパスをつなぐためにはどうしたらいいのか」という発問に対して盛んにアイディアを出し合ったりする姿も見られました。「ワークショップに参加するのは初めてなんだ」と、張り切りつつも緊張した様子を見せていた先生の表情が、生き生きと変化していったことは忘れられません。

さて、ワークショップでは、次のようなテーマでのディスカッションも行われました。
「ウガンダの目指す体育とは何か」
「自分の学校で始められること、変えられる点は何か」

個人的にも興味を持っていた内容です。良い点数を取ることが重視され、試験の結果がすべてという傾向が強いウガンダでは、国家試験科目ではない体育は軽視されてしまうことが少なくありません。体育が時間割に組み込まれていなかったり他の教科に置き換わっていたりする、体育用具がない、グラウンドが整備されていない、そんな学校は珍しくありません。多くの学校が直面している課題に対して、ウガンダの先生方がどんな考えを持っているのか、以前から共有したいと感じていました。

小グループに分かれて行われたディスカッションでは、白熱した議論が展開されました。課題の多さとともに、解決するための手立ての難しさを改めて痛感しました。しかし、こんな意見も耳にすることができました。
「体育の価値は試験でははかれない。」

試験重視のウガンダで、このように体育をとらえている先生がいると知ることができたのは、私にとって心強く、嬉しいことでした。

今回のディスカッションで共有したアイディアをきっかけに、各学校で少しずつ体育の普及に向けた活動が始まることを期待したいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
Wanyala naabi!(ありがとうございました)

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