JICA海外協力隊の世界日記

セネガル日記

教室が飛んだ

先日、町はずれの学校の様子を見学してきました。

普段は町の中心部にある養成校の指定小学校で活動していて、そこは1クラス60~90人の生徒がいます。

この日見に行った学校は1クラス40~50人。教室のスペースにゆとりがあり、生徒も落ち着いている感じがしました。6年生はテストに向けて復習していましたが、よく集中していました。1年生は、元気に勉強していて、先生が座る姿勢を何度か注意していました。私にとっては珍しい光景でした。

絶対集中できないでしょ、という子どもの姿勢はよく見かけます。机に座る、机に脚を乗せる、背もたれに座る、友達の膝に座る…授業中でも、それを注意するのはほぼ見ません。人数が多すぎてそんなこと気にしていられないのか、セネガル人はもともと姿勢なんて気にしないのか、と考えていました。でも、それを気にする先生がいたということが新たな発見でした。

ある先生が、

「2年生の教室が風で飛んで壊れたんだ」

と言いました。

「え?風で飛ぶ?どういうこと?」

「ほら。」

なるほど。

確かに風で飛んでいました。

聞くと、この学校は人数が増えて教室が足りなくなり、2年生はもともと簡易的な掘っ立て小屋の教室で勉強しているのだそう。前の掘っ立て小屋教室が壊れた今、別の場所に小屋を建てて移り、建設中の教室が出来上がるまではこの小屋で勉強するらしいです。

今使っている教室を見せてもらいました。

まっすぐではない柱に支えられたトタン屋根と壁、とりあえず勉強はできそうです。

暑い、暗い、砂っぽい、机やいすが壊れているというのは、ここでは当たり前で、それに加え人数が多くて2人掛けの椅子に3,4人座っていることもしばしば。整った環境を知っている身としては、「よくやってるなぁ」と感心します。

強い風が来ないうちに、2年生の教室が完成することを願います。

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