JICA海外協力隊の世界日記

辻 明男のラパス滞在日記

ラパスの道路(交通ルール)

ラパス市内の道路は広くて、交通量もそれほど多くないです。朝夕の通勤時には場所によっては少し渋滞もみられますが。

碁盤目のような市街地の道路では、交差点に信号がついているところは案外少ないのです。そのかわり交差点には変わった標識が立っています。

写真のように赤い標識版にALTOと書いてあり、下には4ALTOS(クワトロアルトス)とあります。ALTOは止まれで、4ALTOSは4方向の車全てに止まれという意味です。交差する道路側にも同じ標識がついています。

この標識のある交差点の通行にはいささか慣れが必要です。

この4ALTOSがあると、交差点にはいつでも止まれるスピードで接近し、交差する道路に車がいなければアクセルを踏んでそのまま通過したらいいけれど、車が来ていたら止まるか行くかが問題です。とにかく早く交差点に到着したほうに優先権があります。したがって自分のほうが早かったかどうかを瞬時に判断して、行くか止まるかの行動が求められます。たまたま同時に来たときは、お先にどうぞとか身振りで合図しています。

一方通行の道路同士なら簡単ですが、これが対面通行道路で右左折車があるとかなり複雑で、自分が何番目に優先権があるかを、交差点に来たときに見極めていないといけません。これは慣れないとなかなか難しい技です。

自分の順番なのにおろおろしているとまわりの車に迷惑だし危険です。

スムースに行くときは、きれいなマスゲームのように縦横と交互にきれいに車が流れていきます。

さらに横断歩行者もここに加わってくる時もあるので、より複雑になりますが、車でも人でも早く交差点に入った人が優先される交通ルールのようです。

この方式では、うっかりする事もあるし時々事故もあるようですが、徐行しているので大事故にはなりにくいのでしょう。

地元の人に信号をつけたほうがいいと思いませんかと聞いたら、今のほうが止まらずにスムースに走れるからいいという人もいました。確かに交通量が少ないと交差点で止まる確率は低いですから。

市民のみんながこの方式に習熟しているからいいのでしょうが、よそ者がたくさんいたら混乱しそうな気がします。

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