JICA海外協力隊の世界日記

コロンビアからの手紙

配属先のSENAの様子

<SENAについて>

私の配属先のSENA(国立職業訓練校)は、貧しい家庭の子女に無料で職業訓練をする機関です。日本の高校生の年齢に相当する人達が多く、中には30代、40代の方も通っています。無料で学校に通えるということもあり、応募はとても多く、倍率はかなり高いということです。

コースはたくさんあり、エンジニアリングやシステム管理、魚の養殖や服飾、料理人、私が配属されている商業コースなど多岐に渡ります。期間は1年が主ですが、他にも2年のコースや半年のコース、パソコンでの通信教育のみの3ヶ月のコースなどがあるようです。

私が所属している商業コースでは、6ヶ月間SENAで学び、その後6ヶ月間スーパーマーケットで実地訓練を行うスケジュールとなっています。教えている内容は、商品の陳列の方法や在庫の管理方法、販売促進の仕方や物流の流れなど、6ヶ月という短い期間なので広く浅く学んでいる状態です。

先生は大学で経営やマーケティングについて学んでおり、実務経験もある方がほとんどです。1人の先生が1クラス(30人くらい)を担当して、全ての科目を教えている状態です。大まかな指導要領はあるものの、内容や教え方、教材は各先生に任されています。

<授業の様子>

私が配属されているフォンティボンという地域の学校では、保健室やトレーニングジム、カフェテリアや卓球台などがあり、日本の専門学校とは少し様子が違います。クラスごとの授業とは別に、十分な教育を受けてこなかった方達を対象にした英語の授業や、体育の授業などもあります。生徒は400人ほどいてとても賑やかです。

商業についての授業を普段はしていますが、突然グループごとのダンス大会が始まったり、生徒一人一人が生い立ちを話し出したり、タバコの喫煙についての授業があったり、自分たちで食べ物を企画して、チラシなどを作って販売するクラスごとの学園祭のようなものがあったりと、なんだかよく分かりませんが楽しそうに授業をしています。

生徒の授業中の態度はおしゃべり、飲食、ノートを取らないなどが見られますが、先生の問いかけには手を上げて答え、注意されればおしゃべりをやめるなど、日本の授業風景とは違う感じです。

6ヶ月間のSENAでの勉強が終わる際には、グループごとに、自分たちでお店を経営するシミュレーションの発表をしてます。先日コメンテーターとして見学させてもらいましたが、皆んな良くまとめていて感動しました。(私のスペイン語力ではあまり理解できなかったので、知っている数少ない褒め言葉でとりあえず褒めまくりました。)

私は先生たちへ教えるためのマーケティングの資料をひたすら作っている状況です。

先生たちが教えている内容を理解した上でないと、意味のある講義ができないと思い一部の授業に参加させてもらっていますが、授業が私への質問で終わってしまったり、ダンスレッスンが始まったり、日本語の挨拶を教えるコーナーになったりと、授業内容を知ることがなかなかできません。。。

そんな中でも、日本のことを知ってもらい、好きになってもらえればと、できる限り日本を宣伝しています。

さすがに日本という名前を聞いたことがない人はいませんが、場所を知っている人は少数ですし、韓国と中国と日本が同じ国だと思っている人や、日本の言語をマンダリンだと思っている人もいるので、地道に日本という国を知ってもらえればなと思っています。

今回は配属先のSENAの様子について書いてみました。

¡Gracias!

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