JICA海外協力隊の世界日記

笑顔あふれる、ロンボク島。

看護師による訪問リハビリ

昨年末から継続して、高齢者に対して訪問リハビリを行っています。

患者様は60代の女性。昨年末に、糖尿病が悪化し、悪くなった左足を切断する手術を受けました。

もともと県内の農村部で、高齢の夫と二人暮らしをしていたのですが、左足を切断した後は寝たきりとなりました。高齢の夫婦二人での生活は難しく、私の住む町にある兄弟の家で生活しています。

保健センターの看護師から、この患者様にリハビリを提供できないか、と言われたものの、私もリハビリの知識は豊富ではありません。

時にはご家族や同僚と共に悩み、時にはリハビリ職種の隊員に助言をもらいつつ、リハビリを行ってきました。

寝たきりだった患者様は、徐々に自分自身の力で身体を起こせるようになり、お尻をひきずって家の中を移動できるようになり、

そして、9か月たった今、支えをもってしばらくの間立っていられるようになりました。

この患者様の目標は、再び歩けるようになって、夫の待つ農村部の自宅に帰ることなのですが…、

私の任期はそろそろ終わり。

任地の看護師に、今後も様子を見ていくことをお願いしました。

このリハビリを行うようになったきっかけは、昨年11月に保健センターの看護師と参加した、タイ王国での高齢化社会をテーマとした在外研修です。

他国の参加者はリハビリ関係の職種が多かったのですが、私の任地である中部ロンボク県にはリハビリ職種がいません。

そのため、一緒に研修に参加した看護師にとってはとても刺激があり、リハビリに強い興味を持つようになったようです。この患者様へのリハビリも、在外研修に一緒に参加した看護師と共に行ってきました。

赴任した当初は、インドネシア語がへたくそな日本から来た実習生、と同僚に思われていた私が、一人の看護師として頼りにされ、同僚と共に悩みながら活動できるようになるには、ずいぶん時間がかかりました。

2年間の活動は決して順調ではありませんでしたが、同僚と共に活動し、患者様が元気になった姿を見ることができてよかったです。

任地にいる時間はあとわずかですが、最後までスタッフと共に活動したいと思います。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ