2025/09/08 Mon
歴史 自然
歴史(タラス河畔の戦い)と伝説(マナス)の地タラス!


首都ビシュケクから西に車で約5時間、途中3000m級の峠を二つも越えて体がカチコチになったころやっとたどり着けるタラス。
世界史で学んだ歴史的出来事、またキルギスに古くから伝わる伝説にまつわるユニークな場所を2つご紹介します。
一つ目は、タラス河畔の戦の記念碑。
西暦751年にここタラス州のタラス川の河畔で唐とアッバース朝の間で行われた歴史的戦争の記念碑が、このタラス州にあります。キーロフ貯水池からカザフスタン方向に少し行った先にひっそりとたたずんでいます。当時、広大な平原に何十万もの大群が入り乱れた戦闘が行われ、この戦争をきっかけとして捕虜として捕まった唐の紙すき職人からイスラム世界に製紙技術が伝わったとか。そんな歴史的に重要な意味を持つ戦いの舞台となった土地がここタラスにあります。


二つ目は、キルギスの伝説的英雄マナスが眠るとされる霊廟マナス・オルド。英雄マナスの物語“マナス叙事詩”は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている50万行以上にもなる世界最長の叙事詩です。キルギスの文化やアイデンティティの根幹をなすマナスの聖地がここタラスにあります。


ビシュケクからの道は起伏に富む山岳風景と、途中馬や羊に道をふさがれること度々のどこかほっこりする景色を楽しむことができます。
※写真は隊員撮影のものと、タラス市で活動中の隊員と現地を訪問した際の写真です。
(永瀬 光、JICAキルギス事務所 ボランティアコーディネータ)
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