JICA海外協力隊の世界日記

フィリピン便り

『マバカル カモ~!』 が育てた、生徒たちの一歩

フィリピン障害児・者支援隊員のMarisuです。
イロイロ州レオン町にある小学校で、移行支援クラスの先生として活動しています。
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私たちB182が任地に配属されてからもう少しで半年が経とうとしています。
とてつもない速さで過ぎていったように感じますが・・・

思い返すとこの半年だけでもかなり色々なことを体験し、濃い日々だったなと・・肌も濃くなり・・

そんな日々の中で、意外にもしっかりと活動してたんだなぁ~と実感したイベントについてお話します。


私の活動は、小学校に併設されている特別支援センターの移行支援クラス(16歳以上の障害のある生徒が対象のクラス)で、生徒たちが社会で自立した生活が送れるように手伝いをすることです。私たちのクラスでは、

生徒とともに製品を作り、それを生徒たち自身が販売することで生徒たちの社会的スキルを培う『生計向上プログラム』に焦点を当てて取り組んでいます。
日々CPや他教員と相談しながら、アカデミック授業やハンディクラフトのような作業をしています。


そして、今回

2月11日~13日の間に任地の町で開催されたEXPO

に生徒たちと参加してきました!

このEXPO出店を目標に、これまで生徒たちと一緒に、さまざまな製品づくりや販売の練習を重ねてきました。

今回はバレンタインデーを目前に控え、

バレンタインに花を贈るフィリピンの文化を取り入れ、モールを使った造花づくりやキーホルダー、キャンディーバッグの制作に挑戦しました。
作業は生徒それぞれの技術レベルに合わせてグループ分けをして進めましたが、「この作業を担当したい」と自分から役割を見つけ、家で練習してくる生徒もいました。また、販売練習で計算を間違え、おつりを多く渡してしまった生徒は、声に出して計算したり、渡す前にお客さんに金額を確認したりと、自分なりに工夫する姿が見られるようになりました。

そうした一つひとつの経験を通して、生徒たちが少しずつ自信をつけ、成長していく様子を感じることができました。

そして迎えたEXPO当日。


朝早くから出店準備を進め、フィリピノタイムで少し休憩をはさみ、いよいよ本番です。ステージイベント終了後、生徒たちは店番係と売り歩き係に分かれて販売を行いました。初日は、要領をつかむまで少し手間取ったり、緊張したりする様子も見られましたが、時間が経つにつれて次第に緊張もほぐれ、「売り歩きたい!」と手を挙げる生徒が増えていきました。
はじめは生徒たちだけで売り歩いていましたが、様子を見させてもらうため、私も一緒に同行することに。生徒たちは知り合いや友達のもとを訪ね、「買ってもらえないかな」と一生懸命声をかけていました。せっかくの機会なので、さまざまな人と関わってほしいと思い、まずはお手本として

「マバカル カモ~!(ヒリガイノン語:買いませんか~?)」

と声を出しながら歩いてみると、その声は次第に生徒たちにも広がり、やがて全員が「マバカル カモ~!」と元気よく呼びかけながら売り歩く姿に。

初日に売り歩いた商品は、見事すべて完売となりました。
2日目以降は、病院や町役場などの公共施設にも訪問販売に行くことに。自信がついてきた生徒たちはとても積極的で、「そこも入っていいの?」「今、声かけに行く?!」と、こちらが戸惑ってしまうほど。さすがフィリピン、と文化の違いに驚かされる場面もありました。
とはいえ、「ここはさすがに……」と感じる場面も多く、町役場の前で急きょ“緊急課外授業”を開くことに。

「入室前のノック」「挨拶」「商品の簡単な説明」、そして「マバカル カモ」と「Thank you」。

これらをみんなで確認し、いざ再挑戦です。すると、お客さんたちは「出直してきたのね(笑)」という反応を見せつつも、説明を聞くと、「頑張っているのね」「いくらなの?」「どうやって作ったの?」など、興味をもって声をかけてくださいました。


こうして三日間のEXPOを終え、私たちが製作した商品は、

ほぼすべて完売。

生徒たちのとびきりの笑顔「全部売れたよ!」「すごく嬉しい!」という言葉があふれていました。

同僚の先生も、「A君が空になったカゴを見せて、『僕たち全部売ったよ!とっても幸せ!』と伝えに来たんだ。

この経験が、きっと将来につながっていくね。EXPOに参加する意味は、こういうところにあるんだと思う

と話してくれました。


こうした一つひとつの出来事を通して、改めてこの仕事の面白さを実感するとともに、これまでの活動を振り返り、次の目標を考える大切な機会にもなりました。

スクリーンショット (4).png
また、同じ島で活動する先輩隊員の方々も足を運んでくださり、たくさんの力を貸していただきました。本当にありがとうございました。

【 Marisu/障害児・者支援 】

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