JICA海外協力隊の世界日記

タイ便り

【特別編】芸術は爆発だ!?想像の斜め上をいく、タイの陶芸家の卵たち

◆職種:陶磁器

◆配属先:タイ国立ブラパー大学芸術学部陶芸科

◆名前:駒澤 愛

はじめまして。

タイの国立ブラパー大学の陶芸学科に赴任後、1年生のハンドフォーミングクラスを2年間担当しました。

タイの大学は2学期制で、学部によって多少異なりますが、おおよそ7月から10月いっぱいが前期、11月下旬から3月いっぱいが後期となります。

1年生のハンドフォーミングクラスは毎年度後期に開講され、全16回の授業時間があります。

赴任して間もない2024年11月から始まった最初の年度は、それまで担当されていた先生とともに授業を行い、翌年度からは約30名の学生を一人で指導しました。

ハンドフォーミングとは、日本でいう「手びねり」、ろくろを使わず、主に手で作品を形づくる技法です。

学生たちに基礎から一通りの技法を身に付けてもらえるよう、さらにその中に日本ならではの手法も組み込んだカリキュラムを一から考える、試行錯誤の

毎日でした。

まずは何よりも、粘土に親しんでもらうことを目的として、どちらの年度も最初の課題はPinching(玉づくり)からスタートしました。

粘土を丸め、親指で穴を開け、その穴を少しずつ広げながら器の形を作っていく、とても基本的な技法です。

でも、ただお茶碗を作るだけでは少々物足りない。

そこで、この技法を少し応用した「まるまるコロン」を課題に取り入れることにしました。(画像1)

「まるまるコロン(以下、まるコロ)」は、「手のひらサイズのお地蔵さま」をコンセプトにした私のオリジナル作品。土鈴(粘土を焼いて作られた土の鈴)の技法も取り入れており、それも同時に習得できるので一粒で二度美味しい課題です。

さて、どんなまるコロが誕生したでしょうか。

”インド人もビックリ”(笑)なほどの発想の自由さで、想像の遥か斜め上を行くまるコロが次々と爆誕。

オリジナルのまるコロとはまったく別物・・・形も、模様も、表情も、全てが囚われていなくて面白い。

学生たちの斬新な発想とユーモアセンスに、作品を見る度にニヤニヤしてしまいました。

まるコロは、成形時に中に土の玉を入れるので、振ると「カラコロ」と優しい音が鳴ります。

その音をタイ語で表すと「กุ๊งกิ๊ง グンギン」。

なんだか可愛いですよね。

学生たちは、振るたびに鳴るその音を気に入ってくれていました。

手のひらに収まるサイズ感やコロンとした形も魅力だったようで、「手のひらサイズのお地蔵さま」という癒しのコンセプトも、しっかり伝わっていたようでした。

どの学生も、出来栄えに関係なく自分の作った「グンギン」を愛おしそうにしている姿が印象的で私も嬉しかったです。

ぜひ日本でも、この「まるまるコロン」のワークショップを開催してみたいです。

その時には、どんな「まるまるコロン(グンギン)」が生まれるのでしょう。今から楽しみです。

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