JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルの水事情

エクアドルの水事情・・その9

エクアドルは、バナナや石油といった輸出品以外、コレといった産業がありません。

ですから、キト市には大口の水道需要の見込める大きな工場があるわけではありません。中小の工場や商店、個人家屋への給水が主です。

水道経営としては・・あまり楽ではないはずです。

さて、一般的に、支援国の有収率が低い・・のは・・漏水、盗水が多い・・事。

エクアドルの水道管は300mmまでは塩ビ管を使用しています。

それ以上は鉄管のようです。

今まで見た管は、耐震管ではありませんでした。

(写真は、観光用鉄道の始発駅付近の広場。鉄道は早くに開通していますが、その後発展しませんでした。

観光用に走っていますが、地方に行くと鉄道用地だったはずが、個人の庭のようになっている所もあります。)

水道本管から引き込み、メーターまでの配管は、銅管、それ以降は、主には塩ビ管かポリエチレン管を使います。ヨーロッパ、アメリカでは銅管、よく使われます。エクアドルでも、銅管を使った家は、売るとき高く売れるんだとか・・

日本では塩ビ管、接着材を使った接続が多い、ですが、エクアドルはネジを切ってシールテープを巻いて接続するのが大半です。

接着の接合、水分が付いてて接着が上手く出来てなくて、後で漏水するとか、接着材を使いすぎて、接着剤が流れて水道機器を詰まらせるとか、それなりに熟練が必要です。

ネジ接合も、シールテープの巻き方に少々コツがいります。下手な人が巻くと、たやくす漏水します。

配管してもらった途端、漏水しているのも珍しくありません。

が、ポタポタやニジむくらいだと、お客さん、あまり強く言わないようです。

(写真は休暇で行った、ガラパゴスの無人島。ココも実はチリ地震の津波被害にあっています。

写真では判りませんが・・・)

日本では水道法で、家庭内配管は資格が必要ですが・・エクアドルには資格制度はありません。配管工・・といっても、必ずしもプロでなく、十分な工具も材料も持ってこず、言わば、素人より若干・・といった感じの人もおり、全体的に技術が低いのが現状です。

何らかの資格制度を!と、提案もしますが、コレは簡単ではありません。

欧米を見ても、配管の資格が必要ない国もあります。

(ガラパゴスのアシカ。アシカはアチコチで寝ています。)

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