JICA海外協力隊の世界日記

異邦人~シルクロードの秘境「キルギス」を訪ねて~

3月5日は「アク・カルパックの日」

本日、3月5日は「アク・カルパックの日」です。

カルパックは、フェルトでできたキルギスの伝統的な男性用帽子のことです。

この、「フェルト製」というところに、遊牧民の国であるキルギスらしさを感じます。

カルパックは正装時に被るもので、お祝い事(マイラム)や宴会(トイ)があると、男性はカルパックを被って出席することが多いです。

カルパックの中でも、白いフェルトでできたカルパックを「アク・カルパック」と言います。

「アク」とは「白」という意味ですが、それ以外に、「神聖」「誠実」という意味もあります。

キルギスでは、自分のカルパックは自分の頭と同じくらい重要だと考えられており、自分のカルパックを誰かにプレゼントしてはならない、自分のカルパックを失くすと頭も失くすなどといった言い伝えもあります。

カルパックの先の尖った形は、キルギスのアラトー山脈をモデルに作られたと言われ、帽子の中の空間は思想の自由を表していると言われています。

そんなカルパックですが、最近では被らない人が増えていて、特に若い人ほど、いわゆる「カルパック離れ」が進んでいるのだそうです。

(ちなみに私は、ふわふわしていて被り心地のよいカルパックが大好きです。)

そのため、キルギスの伝統を忘れないために、「年に1回、みんなでカルパックを被ろう!」というのがカルパックの日の目的なのだそうです。

こうして伝統を大切にする日があることは、とても素敵なことだと思います。

↑ジェルゲタル村では、男子生徒たちがアク・カルパックを被って村をパレードしました。

来年の3月5日も、アク・カルパックを被るのがとても楽しみです!

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