2016/07/22 Fri
活動
石鹸レシピ研究
私の配属先、ブグエネは先日ちょっとしたピンチに陥りました。
なんと石鹸の材料のひとつである、とあるオイルが手に入らなくなり、石鹸の生産ができなくなってしまいました。
それは首都ビシュケクでしか手に入らない輸入物のオイルです。
最終的にはそのオイルを入手することができたものの、安定的に石鹸を生産するためには、村周辺で手に入る材料でつくらなければならないと改めて感じました。
そこで、ブグエネメンバーの同意を得て、新レシピを開発することに。
彼女たちは4年ほど前に、以前派遣されていた隊員からオイルや石鹸づくりに関する基礎を学んでいますが、どうやらほとんど忘れてしまっているようです。
本当は彼女たちにレシピを主体的に考えてほしかったけど、ちょっと難しそう。
そこでいくつかレシピ例を挙げ、その作り方や計算方法を説明し、実際にそのレシピで作った石鹸を試してもらいました。
彼女たち、知識は忘れてしまっているけど、幸い4年前に各自メモしたノートが残っていました。(奇跡!普段よく書類を紛失しがち…。)
そのノートを確認しながら、レシピについて質問を加えていきます。
「このオイルの効用について、ノートには何て書いてある?」
「このオイルは保湿にいいよね?」
そのなかで嬉しいことがありました。
3つのレシピのなかで一番よいものを選んでもらい、「さらに改良を加えるとしたら、どうする?」という投げかけをしました。
正直、「わからない。」や「これでいいと思う。」という返事が返ってくると予想していました。
しかし、メンバーからは意外にも
「より固い石鹸にしたほうがいいと思う。」
「固さを増すには、牛脂をいれたらどうか。」
という積極的な意見が出てきました。
これにはちょっと驚くと同時に嬉しく思いました。
普段、自主的に新しいことをしたり、改善したりすることが苦手なメンバーたち。
自主性をどう引き出すかが私の活動の課題でもありました。
今回のことで、今後私がメンバーにどう接していくかのヒントを得られたような気がします。
ブグエネに赴任してもうすぐ1年です。
最初の頃はすぐには本当のことを教えてくれなかったり、なかなかアイデアを受け入れてもらえなかったり、何度も「もう日本に帰ってやる!」という思いをしました。
まだまだうまくいかないことも多い日々ですが、メンバーのちょっとした変化を見ると、もうちょっと頑張ろうかなと思える今日この頃です。
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