JICA海外協力隊の世界日記

ホイアン交差点

日本と変わらないこと、むしろ日本人の私が忘れかけていること

こんにちはー、ちからです。

私の配属先には総勢スタッフが80名近くいます。同じ部署でもメインスタッフが7名、その他に受付スタッフが20名弱いて、シフト制で複数の博物館の受付を担当しています。

これだけ人がいると、もちろん全員と話す機会なんて、多くはないです。それでも、自分ではいろんな人と話している方だと思っていました。

ある土曜日、職場にて、比較的親しい受付スタッフのトゥさんが、わたしに問う。

仕事関係なくよく話す人、職場に何人いる?

受付けスタッフ、トゥさん。

そこでたまたま仕事しに職場に来た隣の部署の建築士が、我々の目の前を通りました。これまで挨拶を交わしたり、飲み会で話す程度だったその人。

トゥさんがその人に会話を振る。

ワカが仕事の仕方についてこんなこと言ってるんだよー、お前どう思う?

(え?今そんな話してなかったけど・・・)

すると、その人が、まぁ座って座って、ベトナムはさ~、なんて話し始めました。

普段どのくらい仕事を抱えているか、日本人とベトナム人の仕事の仕方の違いで思うこと、ボランティアの仕事について思うこと、一緒にコーヒーやお酒を飲んだり、密に相談しあってコミュニケーションをとることをすごく重視していること、旧暦のイベントや家族との時間が大事なこと、などなどなどなど。

気づいたら3時間近く話していました。

休みの日に仕事しにわざわざ来たのに、時間使わせてごめん、と言う日本人の私。いやー、おれ話しすぎちゃったな、また話そーな、と笑ってるベトナム人。

すると、仕事に戻っていたトゥさんが様子を覗きに来ました。

ねぇ、そんなに私、職場の人と話せてないように見えてた?と私は問う。

そうじゃないけど、もっと話したら?

今あいつと話したろ?だから何かあいつに仕事で質問があったり、手伝ってほしいことがあったら、今後頼みやすくなったろ?

結局、表面的ではない人間関係があってこそ、いろんなことが動きやすくなるんだということを、頭ではわかっていたつもり、そしてやっていたつもりであったことを、時間や仕事の仕方を無意識に効率や合理性という軸のみで考えがちであったことを、外側から見えていた知らないわたしを、受付スタッフに教えてもらいました。相手を知る事で、どこまでは文化として受容し、どこはもっと意見として主張できる、という判断が洗練されるなと改めて思ったのでした。

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